株式会社Crowd Moove
経理

記帳代行の相場は月5,000円〜|仕訳数別の料金と依頼先の選び方

記帳代行の相場は、料金を公開している3社で比べると月間100仕訳で月5,000〜17,500円、300仕訳で月15,000〜48,000円です。仕訳数別・依頼先別の料金と、見積が上振れする5条件、雇用との年間コスト比較を解説します。

記帳代行の相場を調べると、月500円という表示と月5万円という表示が同じ検索結果に並びます。

金額が10倍以上ばらつく理由は、仕訳数の上限と決算の扱いが事業者ごとに違うためです。

料金を公開している3社で比べると、月間100仕訳で月5,000〜17,500円が実際の相場です。

本記事では記帳代行の相場を仕訳数別・依頼先別に整理し、各社が公開している料金の出典を添えて提示しました。

累計100社以上の経理支援で見積を作ってきた立場から、同じ仕訳数でも見積が上振れする条件と、経理担当者を雇う場合との年間総コストの差まで扱います。

自社の仕訳数から月額の当たりを付け、届いた見積が相場の内側にあるかを判断できます。

執筆者 信濃拓実|株式会社Crowd Moove 代表取締役

累計100社以上・5万時間超のバックオフィス支援実績を持つBPO事業の責任者。業務代行にとどまらず、業務フロー改善・AI活用サポートまでを一貫して提供している。

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※ 支援実績の詳細はこちらをご覧ください。

監修者 小峰正仁|株式会社ブルーム 代表取締役(元 株式会社メンバーズ 取締役CFO)

バックオフィス部門の責任者として、未上場ベンチャーから東証一部上場企業への成長を22年間牽引。現在はベンチャー企業のバックオフィス戦略アドバイザーを務める。

株式会社ブルーム 公式サイト

記帳代行の相場は月いくら?依頼先別・仕訳数別の目安

記帳代行の相場は、料金を公開している3社で比べると、月間100仕訳で月5,000〜17,500円、300仕訳で月15,000〜48,000円です。

金額は仕訳数と依頼先の種類でほぼ決まります。

決算書の作成や確定申告は別料金です。

相場に幅が出るのは、事業者が「何件までを基本料金に含めるか」を独自に決めているためです。

1仕訳あたりの単価を前面に出す事業者と、件数上限つきの月額固定で見せる事業者があり、単価だけを横並びにしても比較になりません。

記帳代行の依頼先4類型について料金の出し方と月額目安、決算対応の可否を比較した表
図1|記帳代行の依頼先4類型と料金の出し方
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月間仕訳数別の記帳代行の相場レンジ

自社の月額を見積もる出発点は、月間仕訳数です。

通帳の入出金明細の行数とクレジットカード明細の行数を合計すると、概算の件数を把握できます。

月間仕訳数

月額の目安

〜100件

¥5,000〜17,500

〜200件

¥10,000〜33,000

〜300件

¥15,000〜48,000

※当社支援実績および各社公式料金をもとに作成(日本橋記帳・経理代行サービス 料金表/TOTAL経理代行センター 料金表/大阪経理代行応援団.com ご利用料金、2026年10月14日取得)

注意したいのは、単価の安さが総額の安さに直結しない点です。

記帳代行ドットコムは1仕訳42円からと表示していますが、月あたりの仕訳数に上限を設けた定額プランと組み合わされています(記帳代行ドットコム、2026年9月4日取得)。

日本橋記帳・経理代行サービスは、同じ100仕訳でもプランによって月10,000円(税込11,000円)から月17,500円(税込19,250円)と幅を付けて公開しています(経理代行の料金プラン一覧 / 日本橋記帳・経理代行サービス、2026年9月4日取得)。

💡 押さえておきたいポイント

単価と月額固定は比較の土俵が違います。見積を並べるときは、金額に何件まで含まれるかを揃えてから比較してください。

依頼先4類型別の記帳代行の相場と向き不向き

依頼先は、記帳代行専門会社・税理士・BPO・フリーランスの4つに分かれます。

料金の出し方が類型ごとに違うため、金額だけを見比べても優劣は判断できません。

税理士に記帳代行のみを依頼する場合は月6,000〜40,000円、顧問契約に含める場合は法人で月額4万円程度からという水準が示されています(税理士への記帳代行相場は個人・法人問わず月6,000〜40,000円 / 永安栄棟 公認会計士・税理士事務所/記帳代行の料金相場は? / 弥生株式会社、いずれも2026年9月4日取得)。

同じ「税理士に頼んだ場合」でも記帳のみと顧問込みでは前提が違うため、両者を混ぜた平均値には意味がありません。

時間単価で受ける事業者では、月30時間の稼働で5万〜10万円、1時間あたり2,000〜3,000円という相場が示されています(記帳代行サービス比較9選 / TOKIUM、2026年9月4日取得)。

記帳以外の事務作業もまとめて出すなら、時間単価型が合います。

記帳代行の料金体系は3つ|なぜ相場に幅が出るのか

記帳代行の料金体系は、従量課金・月額固定・時間単価の3つです。

同じ仕訳数でも体系が違えば月額は倍近く変わるため、相場は体系ごとに分けて読む必要があります。

料金体系

単価の目安

向く業務量

従量課金

¥50〜100/仕訳

月ごとの変動が大きい

月額固定

¥5,000〜20,000/月

件数が毎月ほぼ一定

時間単価

¥2,000〜3,000/時間

記帳以外の事務も混ざる

税理士顧問に包含

¥30,000〜50,000/月

決算・申告まで一括

※当社支援実績および各社公式料金をもとに作成

体系を分けても幅が残るのは、含まれる業務範囲が事業者ごとに揃っていないためです。

証憑(しょうひょう:領収書や請求書など取引の証拠になる書類)の受け取りだけを含む事業者と、領収書の整理まで含む事業者では、同じ月額でも作業量が異なります。

Crowd Mooveが1時間2,500円からの時間単価制と1分単位の稼働レポートを組み合わせているのは、単価の水準ではなく内訳で妥当性を判断してもらうためです。

記帳代行の相場より高くなる・安くなるのはどんなとき?

同じ仕訳数でも、紙の証憑が多い、締め日が短い、修正依頼が頻発する場合は見積が上がります。

会計ソフトの閲覧権限を渡し、証憑をデータで渡せる状態なら相場の下限側に寄ります。

見積の差を生むのは仕訳の件数ではなく、1件あたりの手間です。

現場で金額を動かしているのは、次の5つの条件になります。

  • 紙の証憑が全体の半分を超えるか(スキャンと突合の工数が加わります)
  • 月次締めの期限が翌月10営業日以内か(短いほど人員を厚く張る必要があります)
  • 仕訳の修正依頼が毎月発生するか(差し戻しの往復が工数になります)
  • 従業員の立替精算が含まれるか(申請の回収と照合が別作業になります)
  • 会計ソフトの閲覧権限を渡せるか(渡せない場合は転記作業が発生します)

3つ以上が該当する場合、同じ仕訳数でも相場の上限側になると見ておいてください。

紙の証憑比率や締め日から記帳代行の見積が相場の上限側になるかを判定するフロー図
図2|記帳代行の見積が相場の上限側になるかの判定

記帳代行の相場と経理担当者の人件費、どちらが安い?

月間300仕訳程度までなら、外注のほうが年間総額で安く収まるのが一般的です。

雇用は給与だけでなく社会保険料の事業主負担・採用費・教育工数が乗るため、月額単価どうしの比較では判断を誤ります。

厚生年金保険料と健康保険料は労使で折半するため、給与とは別に事業主側の負担が発生します。

子ども・子育て拠出金は事業主が全額を負担する仕組みで、令和8年度の拠出金率は0.36%です(2026年度の子ども・子育て拠出金率 / 弥生、2026年10月14日取得)。

給与額だけを外注費と並べると、上記の負担が丸ごと抜け落ちます。

記帳代行の外注費と経理担当者を雇用した場合の年間総コストを項目別に比較した表
図3|記帳代行への外注と経理担当者の雇用|年間総コストの比較

比べる対象

年額の目安

根拠

記帳代行に外注(月100〜300仕訳)

¥60,000〜576,000

公開料金3社の100〜300仕訳

経理担当者を正社員で1名雇用

¥5,279,000〜5,316,000

給与+社会保険料の事業主負担

雇用の初年度に加わる採用費

¥285,000〜851,000

求人サイト〜人材紹介

※当社支援実績および各社公式料金をもとに作成(給与は令和7年賃金構造基本統計調査 / 厚生労働省・e-Statの会計事務従事者・企業規模10〜99人、採用費は厚生労働省委託調査)

雇用コストの内訳と、時間単価別の損益分岐は経理代行の費用相場で詳しく計算しています。

Crowd Mooveが経理と労務を支援している株式会社Lifeplay様(従業員6〜10名)では、正社員を採用した場合と比べてコストを約1/4〜1/5に抑えています(株式会社Lifeplay様の事例)。

Crowd Mooveの経理代行サービスは、費用が稼働時間に連動する仕組みです。

⚠️ 外注時に確認したい体制

記帳代行では通帳明細や取引先情報を外部に渡します。Crowd Mooveでは、ISMSを基準に置いた独自のセキュリティ研修・テストとNDA(秘密保持契約)の締結を実施しています。

記帳代行の相場に含まれない費用はどこまで?決算・申告の目安

記帳代行の月額に決算書の作成や確定申告は含まれないのが原則で、決算は別途数万円から十数万円かかります。

税務代理と税務相談は税理士の独占業務のため、記帳代行会社では受けられません。

税理士法第2条は、税務代理・税務書類の作成・税務相談を税理士の業務と定めています。

第52条により、税理士または税理士法人でない者が税理士業務を行うことは制限されています(税理士法 / e-Gov法令検索、2026年9月4日取得)。

安い見積を見たときに疑うべきは違法性ではなく、含まれる範囲です。

費目

記帳代行の月額に含まれるか

仕訳入力・帳簿作成

含まれる

証憑の整理・スキャン

事業者により別料金

決算書の作成

別料金

税務申告・税務相談

税理士の独占業務のため対象外

※当社支援実績および各社公式料金をもとに作成

記帳代行の見積が相場内かを確かめる5項目とは?

確認すべきは、含まれる仕訳数の上限・超過時の単価・決算対応の有無・修正対応の回数制限・稼働の可視化方法の5つです。

5項目が書かれていない見積は、後から追加費用が発生します。

質問文の形にしておくと、確認漏れを防げます。

  • 「基本料金には月何仕訳まで含まれますか。超過分の単価はいくらですか」
  • 「決算書の作成は含まれますか。含まれない場合の金額を教えてください」
  • 「仕訳の修正依頼に回数制限はありますか」
  • 「紙の領収書を送った場合、追加費用は発生しますか」
  • 「月の稼働実績はどの粒度で共有されますか」

最後の質問は、料金の妥当性を後から検算できるかを確かめるものです。

Crowd Mooveが1分単位の稼働レポートを出しているのは、単価の低さではなく内訳の説明可能性で選んでもらうためです。

記帳代行の相場についてよくある質問

相場を調べる過程でよく出る疑問を、金額の根拠と法令の線引きの2軸でまとめます。

安さの理由が説明できない見積は、含まれる範囲を必ず確認してください。

月500円や月980円という表示は本当ですか?

表示自体は実在します。

ただし対象となる仕訳数の上限や、決算が別料金である前提とセットになっている場合がほとんどです。

総額で比べる必要があります。

税理士以外の会社に記帳代行を頼むと違法になりますか?

違法にはなりません。

記帳は税理士の独占業務ではないためです。

税務代理・税務書類の作成・税務相談を無資格者が行った場合に、税理士法上の問題が生じます。

白色申告でも記帳は必要ですか?

必要です。

不動産所得・事業所得・山林所得のある方は、収入金額や必要経費を帳簿に記載する義務があります。

法定帳簿の保存期間は7年間です(No.2080 白色申告者の記帳・帳簿等保存制度 / 国税庁、2026年9月4日取得)。

仕訳数が毎月大きく変わる場合はどの料金体系が向きますか?

従量課金か時間単価が向きます。

月額固定は、件数が毎月ほぼ一定の会社向けです。

記帳代行の相場を自社の数字に置き換えて判断する

記帳代行の相場は、公開料金で比べると月間100仕訳で月5,000〜17,500円、300仕訳で月15,000〜48,000円です。

ただし同じ仕訳数でも、紙の証憑の比率と締め日の設定で見積は上下します。

判断の順序は、月間仕訳数を数え、証憑をデータで渡せるかを確認し、見積の5項目を潰す流れが確実です。

雇用と比べる場合は、給与だけでなく社会保険料の事業主負担と採用費まで含めて年額で並べてください。

Crowd Mooveでは、記帳の外注が自社に合うかどうかの切り分けからご相談いただけます。

最終更新日: 2026-10-16

執筆: 信濃拓実(株式会社Crowd Moove 代表取締役)

監修: 小峰正仁(株式会社ブルーム 代表取締役)