採用ミスマッチによる早期離職に多い理由とは|原因や起こりやすい項目や対策方法について徹底解説
- 2024.08.31 採用・育成
更新日:2024.08.31
昨今の日本では、働く若い世代の「働き方」や「仕事への価値観」が大きく変わってきています。採用活動で重視する項目として、給料や待遇などの「条件」ではなく、「共感」を重視する時代に変化しています。このような採用競争が激化する中で、「Wantedly」と呼ばれるビジネスSNSが注目されています。
Wantedlyは知っていたが、どんなサービスか知らないなどの採用担当者の方は多いのではないでしょうか。
そこで、本記事では、Wantedlyのサービス概要からユーザーの年齢層や職種などの基本について詳しく解説します。
Wantedlyとは昨今の日本の就職活動において注目を集めているビジネスSNSです。企業と求職者を「価値観」や「ビジョン」の共有を通じて結びつけるスカウト型求人サービスです。
創業者の仲暁子氏は、高校生時代に、仕事に向かう大人たちの疲れた表情を見て、「一生懸命勉強して働いた先に、こんなに苦しい現実があるなんて」と大きな衝撃を受けました。この経験が彼女の心に深く刻まれ、仕事を「単なる収入源」ではなく、「心から情熱を注げるもの」に変えたいという強い思いから、Wantedlyを創設しました。
Wantedlyの大きな特徴のひとつは、他の求人サービスと異なり、「給与」や「待遇」などの条件を強調するのではなく、企業が持つ独自の魅力やビジョンを重視している点です。「給与」や「福利厚生」だけでなく、「副業可」「服装自由」といった条件の記載も制限されており、企業のカルチャーや未来へのビジョンに共感できる人材を募集することを目的としています。
この見出しでは、Wantedlyのサービス概要について以下で解説します。
現在、Wantedlyに登録しているユーザーは20〜30代のミレニアル世代が72%を占めています。また、エンジニア採用で広まったサービスであり、27%をエンジニアのユーザーが占めています。このように、ITエンジニアが約8割を占めています。
以下は、Wantedly社が実施した「仕事をする上で最も重要なことは?」というアンケートの結果です。
企業が採用ターゲットとしている20〜30代のミレニアル世代の多くは、仕事そのものや働き方に対して強いやりがいを求める傾向があることが明らかになっています。この世代の転職市場は、条件面だけでは不十分であり、「有意義な仕事」や「達成感」といった要素を重視していることがわかります。
現在、Wantedlyを利用する企業は4.1万社です。その中でも、情報通信系の企業が比較的多く利用しています。
また、Wantedlyを利用するおすすめの企業は以下です。
Wantedlyの料金プランには3つのプランがあります。以下に、料金の早見表を作成しました。
引用:Wantedly
プラン | ライト | スタンダード | プレミアム | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
期間 | 6ヶ月 | 12ヶ月 | 24ヶ月 | 6ヶ月 | 12ヶ月 | 24ヶ月 | 6ヶ月 | 12ヶ月 | 24ヶ月 |
総額 | 36万円 | 66万円 | 120万円 | 72万円 | 132万円 | 240万円 | 132万円 | 228万円 | 384万円 |
ダイレクトスカウト | なし | 100通 | 200通 | 400通 | 300通 | 600通 | 1200通 | ||
管理画面に入れる人数 | 15名 | 30名 | 無制限 |
Wantedlyを活用することで利用できる機能を以下に紹介します。
上記画像は、弊社CrowdMooveの募集記事です。
募集記事では、給与や待遇など掲載できないため、社風やビジョン、仕事内容など本質的な魅力を伝えます。社内メンバーをつなげることで、会社の雰囲気をより良く伝えることができます。
会社の魅力を伝えることができる求人内容にしましょう。
より会社の魅力を発信するために、ストーリーと呼ばれるブログ機能があります。ストーリーでは、会社の業務内容だけでなく、「なんで起業したのか?」といった社員へのインタビューであったり、社内の雰囲気など募集要項では伝わりきらない魅力まで、ブログ形式で掲載することができます。
このように、ストーリー機能を活用することで、会社の情報を魅力的に伝えることができます。
Wantedlyには、ダイレクトスカウト機能といった、企業側が自社にマッチしていると考える求職者に直接スカウトメールを送れる機能があります。
このダイレクトスカウトでは、返信率が高い水準となっており、一般的な返信率が10%以下だと言われている中、Wantedlyは平均20%と5通に1通が返ってくる環境となっています。
また、ダイレクトスカウトには、機能の異なる3種類のスカウト方法があり、それぞれグレードの高いプランになるほど絞り込める条件が増え、より相性の良い候補者を見つけることができます。以下に料金表を示します。
プラン | ベーシック | プラス | プレミアム | ||||||
期間 | 2ヶ月 | 3ヶ月 | 6ヶ月 | 2ヶ月 | 3ヶ月 | 6ヶ月 | 2ヶ月 | 3ヶ月 | 6ヶ月 |
月額 | 12.5万円 | 15万円 | 20万円 | ||||||
1ヶ月あ たりの 通数 | 50通 | 50通 | 50通 |
Wantedlyのスカウト機能に関して、以下の記事で手順や詳細を詳しく解説しています。ご参考にしてください。
カジュアル面談とは、従来の「企業が候補者を評価・選別するための面接」とは異なり、企業と候補者が相互に理解を深めることを目的としたコミュニケーションの場です。この面談を通じて、求職者と企業の間で価値観や働き方のミスマッチを防ぐことができ、その結果、採用後の活躍や長期的な定着につながることが期待されます。
Wantedlyでは、共感を重視するため、このようなカジュアル面談を積極的に利用することで、よりミスマッチを防ぐことができます。
Wantedlyには上記で解説したように様々な機能があります。これらの機能を活用することによるメリットを以下に解説します。
Wantedlyは、ビジョンや社風などの企業がもつ魅力を求職者にアピールする採用ツールです。「給与」や「福利厚生」、「副業可」など条件の記載が一切NGなため、企業の価値観に共感した求職者が応募をします。
カジュアル面接やスカウトメールを活用することでより自社が求める人材を獲得しやすくなります。以下に活用方法を解説しました。
Wantedlyでは、カジュアル面談の機会を設けることが可能で、実施が推奨されています。
Wantedlyでは、条件よりも、共感を重視する採用ツールであるため、カジュアル面談の実施が効果的です。選考前に、「自社の価値観とマッチしているか」「自社で活躍することができそうか」などのフラットなコミュニケーションで測ることができます。
Wantedlyの機能として、企業から求職者に直接アプローチする「ダイレクトスカウト」と呼ばれる機能があります。
自社にマッチしそうな人材を企業側が選定して、直接メッセージを送り、アプローチをします。自社にマッチしている求職者にアプローチし、また、求職者からの応募を待つ必要がないため、採用プロセスの短縮につながります。
注目すべきはこのダイレクトスカウトの返信率です。一般的な求人媒体におけるスカウトメールの返信率が10%以下とされる中、Wantedlyのダイレクトスカウトでは、平均して約20%もの返信率を誇り、非常に高い水準を維持しています。
また、オプション機能のダイレクトスカウトを活用すると、登録している人材を検索する機能が充実しており、3段階の転職意欲で絞ることができたり、最終ログイン日数で検索をかけたりすることができます。
ダイレクトスカウト機能のプレミアムプランを活用すると、キーワードを「必須」「歓迎」「除外」の3つで絞り込むことができ、より求める条件にマッチした人材と出会える可能性が高まります。
このように、Wantedlyには、求めるターゲットとマッチできる機能が様々あります。ほかにも、「カジュアル面談」や「スカウトメール」の活用で、より自社が求める人材を獲得することができるようになり、ミスマッチの可能性を減らせるため、内定辞退率、離職率の低下につながります。
Wantedlyでは、採用プロセスにかかるコストを削減できます。
Wantedlyの料金は、月額5万円・最低6ヶ月から始めることができ、なにより成功報酬が一切かかりません。さらに1ヶ月のトライアル期間が設けられており、約1ヶ月分のコストを0で運用することができます。
また、Wantedlyでは求人募集の掲載数に制限がなく、職種別や、年齢、新卒・中途・インターンなどの採用形態に対応しています。一度公開した募集ページは、管理者が停止をしない限り掲載し続けることが可能です。
また、リポスト機能があるため、既存の募集記事を修正して、改めて掲載をすることができます。時間が経過すると、他の記事で埋もれてしまいます。そこで、リポストを行うことで、再び求職者の目に留まりやすくなります。
オプション機能を追加すると、基本料金とは別に、新しいコストがかかってしまいますが、オプション機能が上乗せされても、採用コストは他媒体と比べて、安価で運用することができます。
Wantedlyでは、自社の魅力を伝える機能が豊富であり、コンテンツ発信から、イベント情報の発信など、採用広報ツールとしての機能が優れています。
Wantedlyには「ストーリー」と呼ばれる機能があり、社員インタビューや社内の雰囲気など、募集記事だけでは伝わらない自社の魅力を発信することができます。また、企業のリアルな情報をカジュアルに伝えることができます。一例として、上記は弊社CrowdMooveのストーリーです。
他にも、プロフィールページでは、会社の価値観やビジョン、求める人物像などを発信することができ、採用サイトとして活用することができます。操作方法も簡単なため、掲載情報を変更したい場合も更新がすぐにできます。
Wantedlyには様々なメリットがありますが、一方で、デメリットもあります。以下に解説します。
Wantedlyでは、求人募集を掲載するだけでは終わりません。
効果的な求人をするためには、求職者の興味を惹く募集ページの作成から、定期的な更新、ストーリーの投稿などをする必要があります。
これらの更新が遅いと、情報が古く、求職者に悪いイメージを与える可能性があります。また、他の企業の投稿に埋もれてしまいます。
このように、Wantedlyには、「自社ページ作成」「募集記事・ページ作成」「定期更新」などその他にもたくさんの工数が必要です。また、これらをむやみに行うのではなく、作戦を立てて、運用する必要があります。コストは安く運用できますが、その他の作業工数はある程度確保しなければいけません。
Wantedlyは、条件を掲載することができません。そこで、自社の魅力をどう伝えるかのブランディング力が必要です。
魅力を伝えるというのは、文化や待遇を挙げるだけでは不十分であり、自社が求める人材の条件を明確にして、解像度を上げて、自社のどんな魅力が刺さるのかを分析し、作成する必要があります。
Wantedly以外の採用サービスと比較し、紹介します。ユーザー層や仕組みに関して、自社に適したサービスを選定してください。
Linkedinは、アメリカ発祥のビジネス特化型のSNSであり、求人を掲載したり、登録ユーザーにスカウトメールを送ることができます。基本的な機能は、Wantedlyとかなり似ています。しかし、これらの2つには、大きな違いがあり、以下です。
【ユーザー数】
2024年2月時点でのユーザー数を見ると、日本においてLinkedInの登録者数は約350万人、Wantedlyの登録者数は約400万人となっています。LinkedInは世界規模で展開されているサービスであり、全世界では10億人以上のユーザーが登録しています。そのため、LinkedInには「日本に移住可」といったフィルター機能もあり、グローバルなタレントプールを活用できるのが強みです。
【ユーザー層】
LinkedInは言うまでもなくユーザー数が多く、そのためにユーザーの属性も非常に多様です。LinkedInはグローバルなツールであり、バイリンガルな人材が多いことが特徴です。また、エンジニア、セールス、コンサルタントなど、職種や業種の幅も非常に広く、さまざまな分野の人材を探すことができます。
対照的に、Wantedlyには「このさきやってみたいこと」という欄が設けられており、特に若手の人材が自身のキャリアビジョンを表現しやすいプロフィール設定が可能です。これにより、企業は若手人材の将来の志向に合わせたマッチングがしやすくなっています。
【ユーザー属性】
Wantedlyは特に若手の優秀な人材にアプローチするためのツールとして特色を持っています。絞り込み条件には業種カテゴリはなく、エンジニアやデザイナーなど、職種ベースの条件が設けられています。このように、転職希望者の属性はある程度絞り込まれており、特に若手層に強いリーチがあります。
このように、機能が似ていても、この2つのサービスには大きな違いがあります。
と考えると良いです。
ビズリーチは優秀な人材を採用するためのおすすめサービスで、特にハイクラス層や即戦力となる人材が豊富に登録されています。ユーザーは転職意欲が高く、登録には費用がかかるため、本気で転職を考えている人が多いです。
ビズリーチの成功報酬は理論年収の15%で、採用コストは求人の年収に応じて高くなります。基本使用料金も6ヶ月で85万円と他サービスと比較して割高ですが、その分、以下のようなメリットがあります。
注意点としては、コストが高くなりやすい点や、採用スピードを意識する必要がある点が挙げられます。ビズリーチを効果的に活用するには、企業のプロフィールを充実させ、スカウトメールでしっかりと求職者とコネクションを構築し、ポジションや年収を明確に伝えることが重要です。
以下の記事では、ビズリーチの成功報酬などについて詳しく解説しています。ご参考にして下さい。
indeedとは、「求人サイト」ではなく、「求人情報のみの検索エンジン」です。indeedに掲載するには、自社の採用ページなどをindeedのクローラーに読み込ませるか、indeedの求人情報に直接投稿するかの2つの方法があります。
indeedのメリットとして、以下が挙げられます。
indeedの運用には、利用者が多く、掲載するだけで応募が期待できる一方、他社との差別化が必要です。魅力的な原稿作成や、よく検索されるキーワードの活用が有効です。
このように、様々な特色を持った求人サイトがあります。自社の目的や求める人材に適したサービスを選定し、運用しましょう。
Wantedlyの適切な運用には、スカウト機能や、募集画面の作成、ストーリー機能など様々な工夫をしなければいけません。そのため、工夫をする点が増えれば、時間や手間もそれに比例して増加します。日々の業務に追われていて、Wantedlyの運用が難しい企業もアウトソーシングすることで実行が可能になります。
Crowd Mooveでは、「Crowd Mooveアシスタント」というアウトソーシングサービスを提供しており、バックオフィスを初めとした様々な業務をアウトソーシングできます。また、どんな業務でも一律1時間2,200円でアウトソーシングすることができ、専属PMが一気通貫して担当します。
もちろん採用業務のアウトソーシングが可能で、専門的ノウハウを活用した求人媒体選定から、スカウト、書類選考、面接までをアウトソーシングすることができます。また、数多くの応募にも対応できるオペレーションを設計しています。それにより、委託頂いた企業の仕事を最終面接のみにすることができ、内定後フォローなどの内定承諾率を上げるための業務に集中することができます。
採用工数を減らして、内定を増やしたい企業様はお気軽にご相談ください。
料金 | 一律1時間2,200円 |
対応可能業務 | ・バックオフィス ・人事 ・採用 ・カスタマーサポート ・マーケティング ・営業 |
本記事では、Wantedlyのユーザー層の特徴からサービス概要、他サービスとの比較を紹介しました。
Wantedlyを活用することで、求めるターゲットを獲得でき、また、効率的な採用活動が
実現できます。しかし、そのためには、「自社ページ作成」「募集記事作成」「採用ページの更新」などたくさんの工数が必要です。
これらのメリット・デメリットを考え、他サービスと比較して、自社の目的・求めるターゲットに適したサービスを選定して活用しましょう。