【チェックリスト付き】内定辞退の割合とは|原因や内定辞退率を下げる方法まで徹底解説

        【チェックリスト付き】内定辞退の割合とは|原因や内定辞退率を下げる方法まで徹底解説

「内定辞退はなぜ起こるのか知りたい」

「内定辞退率を下げるための採用手法を知りたい」

「売り手市場」の状況下で、採用業務は難化傾向にあります。そのため、内定辞退率について上記のような悩みを持った企業も多いのではないでしょうか。

本記事では、累計数百社の採用業務を支援してきた弊社CrowdMooveの視点から、内定辞退率の推移や原因、内定承諾率を上げるポイント、内定辞退を避けるための採用手法について徹底解説します。

内定辞退率とは

内定辞退率とは、内定を承諾した人のうち、自己都合によって辞退した人の割合を指します。最近では、就職市場が「売り手市場」となっており、就職率が高まっている一方で、内定辞退率も増加傾向にあります。

出典:株式会社キャリタス「内定辞退業界と就職決定業界の比較」

株式会社キャリタスが行った「内定辞退業界と就職決定業界の比較」によると、内定辞退者は、2010年から2017年にかけて内定辞退率が増加傾向にあります。また、2017 年卒採用では前年度より改善が見られますが、これは 2016 年卒採用より選考解禁が 2 カ月早まったことが要因だと推測できます。このように、内定辞退率は年々増え続けているため、企業側はより効率的で効果的な採用方法について模索していく必要があります。

内定辞退率の平均値と推移について

内定辞退率の平均値と推移では、新卒の場合と中途の場合でどの程度異なるのでしょうか。実際に新卒採用時と中途採用時で比較してみましょう。

【新卒の場合】

出典:就職みらい研究所「就職プロセス調査」

就職みらい研究所「就職プロセス調査」によれば、2024年卒(3月卒業時点)の内定辞退率の平均値は63.6%です。6月1日時点での内定辞退率が、年々増加していることが読み取れます。これは、早期選考が流行り、企業が就活生に内定の連絡が早くなっていることが原因だと考えられます。

【中途採用の場合】

出典:株式会社マイナビ『中途採用状況調査2023年版(2022年実績)』

一方、中途採用における内定辞退率は、業種全体で11.0%となっています。2021年版では15.7%であったため、減少傾向にあり、新卒採用時よりも内定辞退率の割合は低いです。業種別では、辞退率が高い順に「運輸・交通・物流・倉庫」24.2%、「IT・通信・インターネット」17.3%、「金融・保険・コンサルティング」14.2%となっています。業種によっては全体平均を大きく上回る採用辞退率となっているのがわかります。

内定辞退につながる原因

内定辞退につながる原因として考えられるものはいくつかありますが、ここでは以下の4つについて解説します。

  • 選考スピードが遅い
  • 希望条件と合っていない
  • 内定後のフォローが弱い
  • 面接官・担当者の印象が悪かった

1.選考スピードが遅い

選考スピードが遅いことは、内定辞退につながる要因の1つであると言えます。採用までのスピードは、採用活動を円滑に進めるうえで重要な要素です。そのため、内定までのスピードが遅い場合、選考段階で離脱してしまう人が増加する可能性があります。 

採用スピードが遅いことの原因に、企業自体のリソースが不足している可能性があります。日常の業務に追われているなどして採用業務に注力できない場合、「採用までのスピードが遅い」という状況に陥ってしまいます。一方、求職者は、安定した収入の確保のため、「なるべく早く転職したい」と考えている人も多いです。そのため、採用までのスピードが遅い場合は、途中で他者へ移ってしまったり、選考段階で離脱してしまう可能性が高いです。

2.希望条件と合っていない

内定辞退につながる原因として、希望条件と合っていないことが挙げられます。また、事前に聞いていた条件と内定後の条件が異なる場合も、内定辞退につながってしまいます。そのため、面接時に認識をすり合わせておくことや、業務内容や社風などについてあらかじめ詳しく求人情報に記載しておくことが重要です。

また、求人情報に記載する情報量が不足している場合や、誤解される求人原稿を開示している場合も同様に内定辞退につながってしまうため、選考の時点で齟齬がないかを確認しておきましょう。

3.内定後のフォローが弱い

内定後のフォローが弱いことも、内定辞退につながる原因として挙げられます。内定者の中には、入社や人間関係に関して不安を抱えている人も少なくありません。そのため、内定後のフォローが弱い場合、入社意思が削がれてしまい、場合によっては内定辞退まで発展してしまうことが考えられます。

内定後のフォローとしては、内定後面談など、不安や疑問点を解消できる機会を設けるのがおすすめです。内定後面談などを通して、先輩社員や現場で働く社員から、社内の様子や研修制度、実際の業務について詳しく知ることで、内定者が入社後のビジョンを想像しやすくなり、入社に対しても前向きに考えられるようになります。

4.面接官・担当者の印象が悪かった

出典:マイナビ「2024年卒内定者意識調査」

マイナビが行った「2024年卒内定者意識調査」では、入社を決めたポイントとして、人事担当の印象や先輩社員の印象などが上位に入っています。このように、社員や人事担当の印象は、内定者の入社意欲等にも影響するため、態度や言葉遣いなどの印象も重要だと言えます。

特に、候補者は面接官の態度や質問内容から、「本当に自分にマッチした企業なのかどうか」について考えていることが多いため、横柄な態度や威圧的な態度は入社意欲を下げ、候補者からの企業に対する印象も下げることになります。面接官は、「選考する側」という意識だけでなく、「選考される側でもある」という意識で面接に取り組む必要があります。

内定承諾率を上げるためのポイント

内定承諾率を上げるためのポイントはいくつかありますが、ここでは以下の2つについて詳しく解説します。

  • 内定者フォローの徹底
  • インターンシップを導入する

1.内定者フォローの徹底

内定承諾率を上げるためには、内定者フォローを徹底することが重要です。「内定辞退につながる要因」でも挙げたように、内定者の中には入社に対して不安を抱えている人も少なくないため、内定後もフォローをすることが重要です。

出典:マイナビ「2024年卒内定者意識調査」

マイナビが行った調査では、実施してほしい内定者フォローとして内定式や懇親会、社内見学などが挙げられました。また、上位には対面でのイベントが多くあります。そのため、できるだけ対面で、内定者同士が直接コミュニケーションを取れる機会を作るのが内定者にとって良いと言えます。

2.インターンシップを導入する

インターンシップを導入することも内定承諾率を上げるための方法の1つであると言えます。インターンシップは、公式には採用と直結はしないとされていますが、就職を考えている学生に実際に業務を体験してもらい、そこから採用へつなげる手法を指します。

学生は就労経験がなく、中途採用よりもミスマッチが生じやすいため、企業理解を促進するためにインターンシップに注力する企業も多くあります。また、採用面接ではわからない学生の特性や適性が知れるため、企業側にとってもメリットが大きいです。

【実際に内定辞退をを防いだ事例】

弊社CrowdMooveで累計数百社の採用業務を支援してきた経験から、内定辞退を防いだ事例を紹介します。

ベンチャー企業であるA社では、候補者が複数の企業に応募し、条件の良い他社のオファーを受ける中、企業の魅力が十分に伝わらず、内定辞退が増加していたことが悩みでした。しかし、内定辞退を減少させるため、面接を営業活動と位置づけ、企業のビジョンや成長機会を積極的に伝えたことで、内定辞退率を大幅に下げることができました。

具体的には、面接で「どのような職場環境が好きなのか」や「どのような仕事をしたいのか」などの候補者の希望や価値観を深くヒアリングし、それを解消できる自社の強みを伝えました。たとえば、挑戦できる職場環境を求めている大手企業からの転職希望者には、実力主義であることや、社内で積極性を重要視していることを強調しました。また、実際にインターン生に新規事業を任せたことなども紹介し、候補者に具体的な魅力を伝えました。

さらに、社長との個別面談を設け、企業文化やビジョンを直接伝えることで理解を深めました。このようなことに加え、内定後も定期的なコミュニケーションを行ったことで、候補者の不安を解消することで、内定辞退率を大幅に低下させることに成功しました。

内定辞退を避けるための採用手法

一口に採用手法と言っても、さまざまな採用手法が存在します。ここでは、内定辞退を避けるための採用手法として、以下の3つを紹介します。

  • ダイレクトリクルーティング
  • リファラル採用
  • インターンシップ

1.ダイレクトリクルーティング

ダイレクトリクルーティングは、候補者が自分のプロフィールを登録し、企業側がそれを直接確認してスカウトする手法を指します。この採用手法では、企業側からアプローチを行うため、採用におけるミスマッチを軽減することができ、結果的に内定辞退を軽減させることができます。

さらに、企業は求めるスキルや経験を持つ候補者に直接コンタクトできるため、より適切な人材を効率的に採用できるというメリットもあります。候補者にとっても、自分のスキルや希望条件に合致した企業からのアプローチを受けることで、より満足度の高い転職活動が可能になります。

2.リファラル採用

リファラル採用は、自社に在籍している社員に友人や知人を紹介してもらい、採用につなげる手法を指します。また、企業は社員から紹介を受けた後は通常の採用プロセスと同様に選考します。加えて、紹介者である社員には、報酬を支払う場合もあります。

リファラル採用では、社員が自社とマッチするかを事前に確認することができ、採用ミスマッチを減らすことができるため、内定辞退を防ぎやすいです。さらに、社員自身が推薦する候補者であるため、企業文化や業務内容についての理解が深い可能性が高く、入社後の適応もスムーズになる傾向があります。また、リファラル採用は、社員のモチベーションを高め、社内の結束を強化する効果も期待できます。このように、リファラル採用を活用することで、採用におけるミスマッチを低減することができ、内定辞退を効果的に防ぐことができます。

【関連記事】

リファラル採用の報酬の決め方とは?|具体例や課題と共に紹介

3.インターンシップ

公式にはインターンシップは採用と直結しないとされていますが、就職を考えている学生に実際に業務を体験してもらい、そこから採用へつなげる手法も広まりつつあります。学生は就労経験がなく、中途採用よりもミスマッチが生じやすいため、企業理解を促進するためにインターンシップに注力する企業も多くあります。

インターンシップにおけるメリットは、実際の業務を体験してもらうことによって、企業の魅力を十分に伝えられることや、入社後のミスマッチを防げることが挙げられます。また、採用面接ではわからない学生の特性や適性が知れることのほかに、早期から優秀な学生と接触できる可能性があることも挙げられます。

そのため、インターンシップは企業にとって、長期的な視点で見た採用戦略の一環として非常に有効だと言えます。さらに、インターンシップを通じて学生との関係を築くことで、将来的なリファラル採用の機会が生まれることもあります。学生にとっても、実際の業務体験を通じて自分のキャリアパスを見極める貴重な機会となり、企業側との相性を確認することができるため、採用ミスマッチによる内定辞退を防ぐために有効です。

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【内定辞退率を下げるためのチェックリスト】

以下は内定辞退率を下げるためのポイントをチェックリスト化したものです。ぜひ内定辞退率改善の参考にしてください。

  1. 選考スピードは迅速に進められているか?
  2. 求人情報は正確かつ詳細に記載されているか?
  3. 面接時に求職者の希望条件と企業の条件がすり合わせされているか?
  4. 内定後にフォローアップの機会を提供しているか?
  5. 内定者の不安や疑問に対するサポートが行われているか?
  6. 面接官や担当者の態度や言葉遣いが適切であるか?
  7. 定期的なコミュニケーションが内定者と行われているか?
  8. 内定者に対する企業からの情報提供が十分であるか?
  9. インターンシップを実施し、求職者に業務体験を提供しているか?
  10. インターンシップを通じて企業理解が深まる機会を設けているか?
  11. ダイレクトリクルーティングを活用しているか?
  12. 求人ポータルや専門のプラットフォームを利用しているか?
  13. リファラル採用を積極的に利用しているか?
  14. 内定辞退の原因を把握しているか?
  15. 内定辞退に関するデータを定期的に分析しているか?
  16. 内定辞退の原因に基づいて改善策を実施しているか?
  17. 内定者に対して定期的に情報提供を行っているか?
  18. 企業のビジョンや成長機会を面接で積極的に伝えているか?
  19. 面接で求職者の希望や価値観に基づいて企業の強みを伝えているか?

【採用業務は従量課金制の株式会社Crowd Mooveがおすすめ】

出典:株式会社Crowd Moove

弊社Crowd Mooveでは、多くの支援実績から得たノウハウを活かし、スカウト送信や求人票の作成・更新などの採用業務の依頼を受け付けています。依頼から1〜3営業日以内に着手可能で、専属のアシスタントが付き、6時間以内に返信を徹底などのスピード対応をしています。さらに、メール送信などの業務は自社内のスタッフが行うため、作業の少ないコアな業務から作業の多い業務まで委託可能です。

業界では珍しい1時間2200円の従量課金制であるため、無駄なコスト削減につながります。また、急な稼働時間、業務内容の変更にも対応可能です。

まとめ

ここまで、内定辞退率の推移や原因、内定承諾率を上げるポイント、内定辞退を避けるための採用手法について解説してきました。「売り手市場」であり、内定辞退が増加しているからこそ、企業はより一層効果的な採用方法を模索する必要があります。本記事の内容を参考にして、効果的な採用活動を行いましょう。

     

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