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投稿日:2024.10.09(水)
更新日:2024.10.28(月)
「早期離職者が多いため、改善したい」
「採用におけるミスマッチを防ぐ方法を知りたい」
採用活動が難化している昨今において、早期離職は多くの企業が避けたい状況であるため、上記のような悩みを持つ企業も多いのではないでしょうか。
本記事では、累計数百社の採用業務を支援してきた弊社CrowdMooveの視点から、採用ミスマッチに多い理由や原因から、その対策方法まで徹底解説します。
目次
ミスマッチとは、組み合わせに違和感やずれが生じることを指します。また、採用におけるミスマッチは、企業と求職者の認識のズレが起きることを指し、「採用ミスマッチ」とも言われています。具体的には、業務内容や雇用条件、社風などにおける企業の実態と求職者の要望が合っていない状態などが挙げられます。
採用ミスマッチは、さまざまな理由で起こり、早期離職につながります。
出典:株式会社リクルート「新人・若手の早期離職に関する実態調査」
上記の表は、株式会社リクルートが行った、過去三年以内に自己都合で退職したことがある人の退職理由を調査したものです。この調査によると、採用のミスマッチに多い理由に「労働環境・条件がよくない」や「給与水準に満足できない」、「職場の人間関係がよくない、合わない」などの理由が挙げられています。また、成長環境に関する理由も多いことがわかります。
求職者が重視している項目は具体的にどのようなものがあるのでしょうか。
出典:ジョブズリサーチセンター「求職者の動向・意識調査2023 基本報告書」
ジョブズセンターが行った調査結果によると、勤務日数や勤務地、勤務時間帯などの勤務条件に関することを重視している人が多く、その次に業務内容や職場の雰囲気を重視する人が多いことがわかります。これらの結果から、求職者の多くは主に勤務条件や業務内容、職場の雰囲気を重視しながら就職活動を行っていると言えます。
ミスマッチに起きやすい項目はいくつかあります。ここでは、以下の3つについて詳しく解説します。
雇用条件は、企業と候補者においてミスマッチが起こりやすい項目です。また、事前に聞いていた条件と内定後の条件が異なる場合も、早期離職につながってしまいます。主な原因は、企業側の説明不足や応募者の認識不足、コミュニケーションが十分に取れていないことなどが挙げられます。
そのため、面接時には認識を合わせることや、業務内容や社風について詳細を求人情報に明記しておくことが重要です。求人情報に必要な情報が不足していたり、誤解を招くような内容が含まれていると、ミスマッチによる早期離職の原因となることがあります。選考の段階で、これらの齟齬がないかを確認しておくことが大切です。
企業文化や働き方が合わないことによる早期離職も、採用のミスマッチにおいて多い項目の1つです。特に、企業の雰囲気や文化などは、求人情報の文章や掲載写真だけで伝えるのは難しく、候補者との認識が起りやすい項目でもあります。
そのため、面接時や事前の面談などで直接コミュニケーションを取ることで、企業文化や働き方について詳しく説明するようにしましょう。また、具体的なエピソードや普段の業務で感じていることなどを話すことで、求職者は自身と合った職場なのかを判断しやすくなります。
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業務内容も採用におけるミスマッチで起りやすい項目です。求人情報に記載する業務内容が抽象的であったり、不備がある場合、採用後の早期離職につながる可能性が高いです。
そのため、具体的な仕事内容の記載をしたり、箇条書きで見やすく、理解しやすい求人情報にしておく必要があります。また、面接時や面談時に再度口頭での確認を行うことで、認識のずれを解消することができ、採用後のミスマッチを防ぐことができます。
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採用ミスマッチにつながる原因はさまざまですが、ここでは以下の3つについて詳しく解説します。
応募者に自社の良い面だけを伝えている場合、採用ミスマッチにつながる可能性が高いです。企業の中には、自社を良く見せようとするあまり、自社の良い面ばかりをアピールしてしまう企業も少なくありません。
その場合、候補者が実際に入社した際に、候補者のイメージと企業の実態においてギャップが生まれてしまい、ミスマッチの要因となってしまいます。そのため、自社の良い面だけでなく、悪い面もきちんと伝えるようにしましょう。特に、残業や出張、休暇については認識のズレが生まれやすいため、事前に内容を伝えておくようにしましょう。
応募者への理解が足りないことは、採用におけるミスマッチにつながる要因の1つです。候補者がどのような業務を求めているのかや、何を重視しているのかが十分に把握できていない場合、適切な部署や職務に配属できず、早期退職につながる可能性があります。
特に、選考段階では、待遇や入社後の昇進などについて、聞きづらいと感じて質問を控える候補者もいるため、できるだけコミュニケーションをとれる機会を設定しましょう。
内定者の中には、緊張や面接官からの評価を気にして、面接時に十分な質問ができなかったという人もいます。しかし、採用後に内定先との面談を行うことで、選考時に聞くことができなかった質問をすることができ、疑問点を解消することができます。
特に、給与や休日などの待遇面は、働く上で重要な情報ですが、面接時に聞きづらいと感じる学生が多いです。そのため、内定をもらっている状態で気軽に聞くことができる内定後面談は、採用ミスマッチを防ぐために重要であると言えます。
累計数百社の採用業務を支援してきた弊社CrowdMooveから、実際に採用ミスマッチによって早期離職につながった事例を紹介します。
一人目は、人事志望として入社したAさんです。Aさんは面接時に業務に対するやる気を示し、「大変な仕事でも大丈夫です」と語っていました。しかし、企業側が事前に「大変な仕事である」と説明していたものの、その「大変さ」の認識がAさんと企業の間で異なっていたため、入社後に期待とのギャップが生じ、結果として早期離職に繋がってしまいました。
二人目は、インターン生として入社したBさんです。Bさんは高い能力を持っていましたが、業務に対するやる気が企業側が期待していた水準に達していませんでした。このギャップが原因で、早期離職につながってしまいました。
このように、採用ミスマッチで多い理由が、企業カルチャーとの相性が悪いことです。採用時点で、企業の方針や業務内容について具体的に話し、認識をすり合わせておくことが重要です。
採用ミスマッチが与える企業への印象として、以下の3つについて詳しく解説します。
採用ミスマッチが発生した場合、社員の生産性やモチベーションが低下する可能性があります。人は周りの人の言動や考え方に影響されることが多いです。
そのため、採用ミスマッチによって業務のパフォーマンスが低下したり、日々の業務にストレスを感じている社員がいた場合、その影響はチームや部署全体に波及する可能性があります。具体的には、その社員がマイナスな発言をしたり、業務に対する意欲を欠く場合などが、周囲のメンバーにも影響を及ぼすことがあります。
また、それにより業績が悪化した場合には、悪循環が発生し、企業の利益にも悪影響を及ぼす事態に発展する可能性もあります。社員の生産性やモチベーションを低下させないためにも、採用ミスマッチを防ぎましょう。
ミスマッチによって早期離職が発生した場合、新たに社員を採用する必要があるため、採用・育成コストがかかってしまいます。また、離職した社員の採用や育成にも、多くのコストや労力がかかっているため、企業の損失となってしまいます。特に、最近では「売り手市場」の状態になっており、採用が難化傾向にあるため、多くのコストや労力がかかることが予想できます。
dodaが掲載した転職求人倍率推移によると、2020年のコロナ時期の転職求人倍率は、1.18倍でしたが、その3年後には1.32倍になっています。これは、「売り手市場」の現状にあることを示しており、働き手の減少が進む日本では、今後も人材の希少性が高まっていくことが推測できます。
減少していく働き手を、増加していく企業がとりあう状況になるため、採用業務は今後も難化することが考えられます。
採用ミスマッチにより、企業イメージが下がる可能性があることが、採用ミスマッチによる企業への影響として挙げられます。早期離職者が多い場合、「企業自体に問題があるのではないか」という疑いが企業に対して向けられる可能性があります。
また、「1.社員のモチベーションが下がる」でも言及したように、採用ミスマッチは社員全体の生産性やモチベーションを低下させる可能性があり、企業の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。さらに、企業の成長が乏しい場合にも、企業イメージの低下につながってしまうため、採用ミスマッチによるリスクは大きいと言えます。
採用時のミスマッチを防ぐために抑えておくべきポイントはいくつかあります。ここでは、以下の3つについて詳しく解説します。
「ミスマッチにつながる原因」でも言及したように、採用時のミスマッチを防ぐためには、自社の良い面だけでなく、悪い面も伝えることが重要です。実際、企業が良い面ばかりをアピールするあまり、候補者が入社した際に「思っていたのと違った」と感じてしまい、早期離職につながるケースも少なくありません。
そのため、残業や出張の有無、有給休暇などについても詳しく説明しましょう。また、現場の社員と話せる機会を設け、業務に深く携わっているからこそわかる良い面と悪い面を話し、より具体的に候補者が企業イメージを持てるようにしましょう。
企業の悪い面について話すときには、誠実さを持って率直に伝えることが重要です。過度にネガティブに捉えられないように、改善の努力や対策についても併せて説明することで、企業の姿勢や成長の意欲を示しましょう。
採用後のミスマッチを防ぐためには、アフターフォローに力を入れることも重要です。選考時の段階では聞きづらいと感じていた内容でも、内定後のアフターフォローに力を入れることで、内定者の不安や疑問を解消することができます。
マイナビの行った調査では、実施してほしい内定者フォローとして内定式や懇親会、社内見学などが挙げられ、対面でのイベントが多くあります。このように、対面でのコミュニケーションをとることで、自身の居場所を確立し、より早く会社に慣れることができます。また、入社後に1on1ミーティングや従業員同士が交流できる教育プログラムを設けることで、新入社員が一人で悩みを抱える状況をなくし、早期離職を防ぐことができます。
採用時のミスマッチを防ぐためのポイントとして、カジュアル面談を導入することが挙げられます。カジュアル面談とは、企業と参加者がリラックスした状態で会話し、相互理解を目的とする面談のことです。候補者が応募するかどうかを決定する前に行うのが一般的ですが、選考中に行う企業も少なくありません。
カジュアル面談では、採用プロセスの初期段階で、応募者の人柄や企業との適合性を確認できる点がメリットとして挙げられます。また、面接よりもリラックスした雰囲気で対話できるため、企業側は求職者の価値観や希望する企業像をより深く理解することができ、採用ミスマッチを防ぐことができます。
新卒採用に限定されてしまいますが、採用時のミスマッチを防ぐために、インターンシップを導入することも一つの手です。インターンシップは、就職を考えている学生に実際に業務を体験してもらう方法を指します。特に、学生は就労経験がなく、中途採用よりもミスマッチが生じやすいため、企業理解を促すうえで効果的な方法だと言えます。
インターンシップにおける企業側のメリットは、実際の業務経験を通じて企業の魅力を十分に伝えられることや、採用のミスマッチを防げるとともに、優秀な学生と早期から接触できる可能性があることが挙げられます。さらに、学生側としても実際に業務を体験することによって、「本当に自分に合った企業なのか」を見極められる機会となるため、双方においてメリットがあると言えます。
以下は、採用ミスマッチを防ぐためのポイントをチェックリスト化したものです。採用業務を行う際の参考にしてください。
採用ミスマッチを防ぐためには、採用業務に対してリソースを割き、候補者一人一人と入念なコミュニケーションを行うことが重要です。しかし、採用業務に割けるリソースが少なく、候補者と十分なコミュニケーションを行えない企業も多いでしょう。そこで、おすすめなのが採用業務の一部をアウトソーシングすることです。
弊社Crowd Mooveでは、多くの支援実績から得たノウハウを活かし、スカウト送信や求人票の作成・更新などの採用業務の依頼を受け付けています。依頼から1〜3営業日以内に着手可能で、専属のアシスタントが付き、6時間以内に返信を徹底などのスピード対応をしています。さらに、メール送信などの業務は自社内のスタッフが行うため、作業の少ないコアな業務から作業の多い業務まで委託可能です。
業界では珍しい1時間2200円の従量課金制であるため、無駄なコスト削減につながります。また、急な稼働時間、業務内容の変更にも対応可能です。
ここまで、採用ミスマッチに多い理由や原因から、その対策方法までを解説してきました。採用ミスマッチは早期離職につながり、場合によっては企業の経営に影響が出てしまう問題でもあります。そのため、候補者とのコミュニケーションを積極的にとり、雇用条件などの認識をすり合わせておくことが重要です。
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