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投稿日:2024.10.17(木)
更新日:2024.10.28(月)
採用代行サービスは、利用することで人事の業務効率化や負担の軽減などにつながります。採用代行を依頼し、負担の軽減やリソースの確保が可能になれば、採用のプロセスを見直すことができるようになり、採用の質を向上させることができるでしょう。
しかし、採用代行の導入を考える企業の中には、「採用代行への依頼は、違法なのではないか?」と心配に思う方もいるかもしれません。そこで、本記事では、採用代行に違法性があるのかについて解説を行うとともに、採用代行サービスの選定ポイントや最大限活用するコツについて徹底解説します。
目次
採用代行とは、採用業務の一部(または多くの工程)を代行するサービスのことを指します。採用代行サービスを利用することで、採用業務に必要な工程を減らし、採用担当者の負荷を軽減させることができます。
採用代行は、厚生労働省や都道府県労働局長などの許可が必要な業務であり、これらの許可を取っている企業であれば、採用代行業務を依頼しても違法性はありません。具体的には、厚生労働省や十道府県労働長の許可は、職業安定法第36条1項、同法第60条、同法施行規則第37条1項3号に基づいたものです。
採用代行において、「委託募集」であるかどうかが、違法性があるかどうかを分ける鍵となります。「委託募集」とは、募集主が第三者(募集受託者)に採用業務を委託して募集、選考などの採用活動を行わせることを指します。
委託募集 委託募集ではない 採用代行業者に委託する業務内容 ・募集
・選考
・採用活動
上記の業務を代行する場合は委託募集に該当する↳届け出をしないと違法になる・KPIの設定
・求人広告の設定
・スカウトメールの送信
・応募者対応
募集や選考を自社で行う場合には、事務代行になる
採用代行で、募集、選考、採用活動などの業務を委託した場合には、「委託募集」に該当します。委託募集は第三者に採用を任せる形態を指すため、採用か否かも同様に委託先の第三者が判断します。「委託募集」と混同されやすいのが「人材紹介」ですが、人材紹介は斡旋するだけであり、採用か否かを判断しているわけではないため、業務委託とは異なります。
ここで注意しなければいけないのが、「委託募集」に該当する場合には、届け出をしないと違法になることです。
採用代行業者に業務を委託しても、募集や選考を自社で行う場合には委託募集には該当しません。採用試験問題の作成や試験の実施のみの外注や、書類選考や面接に関して自社側で採用基準を設けての業務の委託も、同様に委託募集には該当しません。
この場合、届出や申請の必要はなく、違法性もありません。
ここでは、委託募集の許認可はどのようにして取得するのかについて詳しく紹介します。具体的には、以下のプロセスで申請を行います。
はじめに、委託募集の許可を得る上で、許可の基準を確認しておく必要があります。委託募集の許可基準は、「第1 募集主に関する要件」から「第3 その他」までさまざまな要件があります。
厚生労働省が提示する「委託募集の許可基準」をよく読み、許可が取れる状態であるかを確認しましょう。
許可基準の確認が完了したら、委託募集許可申請書を用意しましょう。以下は、厚生労働省が出している委託募集許可申請書です。必要な内容を記載しましょう。
出典:厚生労働省HP
最後に、必要事項を記入した委託募集許可申請書を期限までに提出先に提出する必要があります。そのためには、提出先がどこかをよく確認しましょう。委託募集の場合には、募集する人数によって提出先が異なるため、注意しましょう。
提出先 条件 提出期限 厚生労働大臣 ひとつの都道府県から募集する人数が30人以上、もしくは募集人数の総数が100人以上の場合 募集開始月の21日前まで 都道府県労働局長 募集人数が上記よりも少ない場合 募集開始月の14日前まで
具体的には、ひとつの都道府県から募集する人数が30人以上、もしくは募集人数の総数が100人以上の場合には、厚生労働大臣への提出が必要になります。
一方、募集人数が上記よりも少ない場合には、都道府県労働局長への提出が必要になります。
また、提出期限も提出先により異なるため、注意が必要です。
厚生労働省への提出なら、募集開始月の21日前まで、都道府県労働局長への提出なら募集開始月の14日前までとなります。場合によっては、帳簿や関係書類の提出が必要になるため、申請を行う際には、早めの準備を心がけましょう。
採用代行サービスを選ぶときには、いくつかの抑えるべきポイントがあります。ここでは、採用代行サービスを選ぶ際に抑えてほしい以下の4つポイントについて紹介します。
許可を得ている採用代行サービスかを確認することは重要です。利用したいと思う代行業者を見つけた時は、はじめにきちんと許可を得ている企業なのかを担当のコンサルタントに問い合わせ、確認しましょう。
また、採用代行サービスでは、自社の情報を業者に渡すことになるため、信用できるかどうかを十分にチェックしましょう。口コミなどを確認するのもおすすめです。
採用業務は多岐にわたるため、依頼したい業者やサービスが、自社の目的と要望に合っているかについての確認をしましょう。自社のニーズに合わない業者を選択すると、逆に業務の遅延や追加コストが発生するリスクがあるため、適切なパートナー選びは極めて重要です。そのためには、企業の問題や現状の把握と初めに「なぜアウトソーシングを利用するのか?」という目的を明確に定めておく必要があります。
自社のニーズと合っているかを確認するには、以下の内容に着目して行いましょう。
また、費用に関しても業者ごとに異なります。例えば、料金形態が固定制の業者もあれば、成果報酬型、従量課金制の業者などもあります。そのため、実際に希望の業者へ問い合わせを行い、費用の見積もりを複数の会社で行ってもらい、比較するのがおすすめです。最後には、採用代行選定のチェックリストも用意しているので、確認しましょう。
十分な実績があるのか確認することは、業務代行を依頼する上で重要です。一概に採用代行サービスと言っても、依頼先によって業務の質は異なります。また、質が良くない代行サービスを選んでしまった場合、自社で採用活動を行った時とあまり変化が感じられないかもしれません。
そのため、公式サイトや口コミなどから、きちんと実績がある企業かどうかを必ずチェックするようにしましょう。具体的には、採用代行サービス会社のリサーチ力や得意分野を確認しておくのがおすすめです。会社によっては、新卒や中途、アルバイトなど採用領域が異なることがあるため、そこに関する情報も確認しましょう。
採用代行サービスの利用に際して、外注先との細かいコミュニケーションを取ることは重要です。その理由は、密度の高いコミュニケーションを通じて双方のミスを防ぎ、期待値や認識を一致させることができるからです。
たとえば、定期的な進捗ミーティングを開催したり、作業内容に関する確認メールを適宜交換するなど、こうした細やかなコミュニケーションを行うことで、プロジェクト進行中の誤解や齟齬を未然に防ぐことができます。このような外注先との密接なコミュニケーションを心がけることは、採用代行サービスの成功率を大きく向上させるために重要です。
以下は採用代行サービスを選定する際のポイントをまとめたチェックリストです。代行業者を選定する際の参考にしてください。
評価項目 評価する内容 業務遂行能力 □目的や現状を正しく把握できているか?(把握するための質問やアクションを取っているか)□業務や業界に関する情報を常に収集したり活用したりしているか?□業務を受託するにあたり、専門チームが業務の設計・構築をしているか?□外注したい業務をカバーしているか?□自社が求める業務の水準に達するか?(過去の実績や蓄積されたノウハウから判断して業務の質は担保されているか)□業務遂行のスケジュールや緊急時の対応の速さは明確か?□業務や業界の話をしていて「あれ?誤解しているな」ということは無いか?□業務量の増減などクライアントからのニーズに柔軟かつ迅速に対応できるか? 費用・料金体系 □費用は予算内に入るか?□契約期間を調整できるか(年間プランしかない場合、交渉して調整することができるか)□自社の要望と料金体系が合っているか(10時間で発注したいけど20時間のプランしかない等)□隠れたコスト(発注者側の工数・ツール費用等)や追加料金についての説明があるか? セキュリティ体制 □トラブルが起きた際の責任範囲は明確か?□情報・データの取り扱いについて細かく双方で確認できているか?□プライバシーマーク取得など情報セキュリティ、個人情報保護対策の一定の水準をクリアしているか? 業務の実績・信頼性 □導入数だけでなく、継続率も高いか?□自社のケースに類似した事例を請け負っているか?□クライアントの評判や評価は良いか?□メリットばかりでなく、デメリットもきちんと説明するか?□受託した業務の内容や状況をブラックボックス化せず、オープンにしようとしているか?
採用代行を最大限に活用するには、いくつかのポイントを抑えることが重要です。採用代行を最大限活用するコツを以下の3つ紹介します。
採用代行サービスの活用において、自社に合った依頼先を正しく選定することは重要です。「採用代行サービスを選ぶポイント」でも言及したように、選んだ採用代行サービスによっては、期待した十分な成果が得られない場合があります。
そのため、あらかじめ自社に合った依頼先を正しく選定することで、導入後の工程を円滑に進められるようにしましょう。
採用代行サービスの活用を成功させるには、委託する業務の目的や要件を明確にし、プロジェクトの進め方を細かくすり合わせておくことが重要です。これにより、予期しない誤解や間違いを避けることが可能になります。
たとえば、採用代行サービスに求人票の作成を依頼したい場合、以下の内容について明確にしておきましょう。
これらの目的や求人に関する情報を共有することによって、アウトソーシング先は希望内容を達成するための戦略の立案や実行を行うことができ、目標達成の道筋が明確になります。業務の目的や要件のすり合わせを通じて、アウトソーシングの成功確率を高め、期待通りの成果を得ることが可能になるのです。
採用代行サービスの導入を成功させるためには、進捗報告やレポートの提出により、業務内容やパフォーマンスを可視化させる仕組みを作ることが重要です。この可視化を行うことで、外注先とのミスコミュニケーションを防ぎ、目標達成のためのクオリティ管理をしやすくします。
たとえば、週次でのレポート提出を外注先に要求し、達成状況や進捗、問題点を共有することにより、双方の理解を深めることができます。これにより、必要に応じた調整が迅速に可能となります。また、透明性の高いコミュニケーションを通じて外注先との信頼関係を築きやすくなるため、プロジェクトを成功に導く上で、業務内容やパフォーマンスの可視化は重要であると言えます。
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業界では珍しい1時間2200円の従量課金制であるため、無駄なコスト削減につながります。また、急な稼働時間、業務内容の変更にも対応可能です。
ここまで、採用代行に違法性があるのかどうかについてや、許認可の取り方、採用代行サービスの選定ポイントなどについて解説しました。採用業務を依頼する際には、安全で信頼できる採用代行サービスを選択し、採用業務を円滑に進められるようにしましょう。
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