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投稿日:2024.10.17(木)
更新日:2024.10.28(月)
「どのように採用活動にSNSを活用するかがわからない」
「最も効果的なSNS媒体がわからない」
SNS採用に関して、このような悩みを抱えている人事担当者様は多いのではないでしょうか。
本記事では、SNS採用を活用するポイントと共に、媒体ごとの活用法について解説します。
目次
SNS採用とは、その名の通り、SNSを通して行われる採用活動のことを指します。
昨今現代は、ますますSNSを中心とした情報化社会になってきています。もともとはこれまでは個人の趣味趣向を中心としたSNSの使われ方が多かったもののですが、キャリアやビジネスなどの情報発信も増えてきています。そこで、企業の情報発信もテレビや新聞、雑誌や本だけでなく、WEBを攻略する必要があります。
企業は、現代のSNSをGoogleなどの検索エンジンだけでなくよりも、SNSを、具体的で、リアルな企業の情報発信に活用しています。その結果、人々がSNSを利用して、就職活動を行っていることにつながっています。
SNS採用で活用されている媒体としては、XやInstagram、YouTube、現代ではTikTokなどの特に若い世代を中心に利用されているSNSもあります。そういった媒体を採用マーケティングなどで活用したいと考えています。
このように、SNS採用には様々な媒体があり、それぞれの特色があります。自社が求める人材によって、活用する媒体は変わってきます。本記事では、媒体ごとの特色と、活用法を記載しています。ぜひご活用ください。
以下では、企業が抱えるSNS採用の課題について解説します。
SNS採用を成功させるには、専門的なスキルと知識が必要です。しかし、社内の平均年齢が高い企業だと、知識や経験がないために、動画作成を取り入れるまでに時間がかかるなどのリスクが考えられます。また、若者を中心としたアプリは流行を取り入れることが重要なため、活用することは難しく、効果的なコンテンツを作成することが困難だと考えられます。
そのような場合、外部の専門的なコンサルタントを雇い、SNS採用戦略を策定することが解決策として挙げられます。
SNS採用について知識が不足していると、求職者の同意なしに、企業が求職者の情報を他の部署や外部のリクルーターと共有するなど、求職者の個人情報(氏名、連絡先、職歴、学歴など)が不適切に扱われたり、無断で共有されるリスクがあります。
また、採用担当者が求職者の個人アカウントを調査し、仕事とは無関係なプライベートな投稿を評価基準にするなど、求職者が公開していない情報を収集してしまうリスクが考えられます。
このように、社員が適切にSNSを利用することができないと、不適切な採用手法となり、効果的な採用活動ができなくなってしまいます。
SNSは公開の場であり、不適切な投稿や対応がブランドイメージに直結します。特にネガティブなコメントや炎上のリスクが高く、企業の評判に悪影響を与える可能性があります。
例えば、採用担当者がSNS上で不適切な発言を行ったり、応募者からのコメントに対して無礼な対応をした場合、ブランドイメージが傷つくことがあります。また、SNS上での対応が遅れたり、不十分な場合も同様です。
このように、ノウハウがないだけで炎上したりしてしまうのがSNSです。SNS採用活動に関与する社員に対して、適切なSNSマナーとブランドイメージに関する教育を行うなどの対処を取ることが重要です。
SNS採用が利用され始めている背景として、冒頭で説明したようなメリットの他に、求人広告などの一般的な採用方法では得られないメリットがあるからです。以下では、その様々なメリットについて紹介、解説します。
SNSは、多くの人々が日常的に利用しているため、求職者や転職希望者の中にはまだアクションを起こしていない「潜在層」がいます。SNSを活用することで、こうした人々に直接アプローチし、興味を持たせることが可能です。
一般的な採用手法の場合、アプローチをかけられる人材は、就職・転職を考えていて、そういったサイトに登録している「顕在層」のみです。
しかし、SNSでは、就職・転職サイトの登録していない人材や、大学1年生〜2年生に対してもアプローチすることができます。
また、SNSの利点として、拡散力が挙げられます。拡散されればされるほど、若者の目に留まる頻度も増えて、認知度を高めやすいです。
XやInstagram、TikTokなどのSNSアプリは10代から20代が最も多く利用しています。
若年層や新卒者は、SNSを日常的に活用しているため、彼らにリーチするためにはSNSが非常に効果的です。特にSNSを通じて自社のブランドや社内の雰囲気を発信することで、若手の人材に対して企業の魅力を伝えることができ、エンゲージメントを高めることができます。
その結果、若手の応募数が増加し、採用数も増加するでしょう。
SNSの強みは、ビジュアルや動画を用いて企業のリアルな側面を効果的に発信できる点です。
社内イベント、社員のインタビュー、オフィスの雰囲気など、社内の雰囲気をリアルタイムで伝えることで、求職者に対してより具体的で信頼性のある情報を提供できます。また、動画などで伝えることにより、親近感がわきやすいです。
その結果、求職者は自分がその企業で働くイメージを具体的に持ちやすくなり、企業に対する理解と関心を深めることができます。
SNS採用の利点として、低コストで運用できることが挙げられます。XやInstagram、YouTubeなど、SNSのアカウントは無料で作成することができます。
求人広告などは年に数百万〜数千万の費用がかかります。他にも、リクルートイベントや、スカウトツールの利用など、求職者にアプローチをかけるには莫大な費用がかかります。
しかし、SNSを活用するには、どんなアプローチをどの媒体で行うか、動画を作成する場合、その作成の工数がかかります。動画作成などには、ノウハウがないと効果的な採用に繋げることが難しいです。
SNS採用は、他の採用手法と比べて、専門的なノウハウを必要とします。ノウハウが必要な理由としては、注意するべきデメリットが他の採用手法とは大きく異なるからです。以下では、SNS採用のデメリットを解説します。
SNSの特色として、SNS特有のシェア機能による拡散力の高さが挙げられます。拡散力が高いことは、企業の知名度を上げる方法としてメリットとなります。しかし、慎重に運用しないと企業のイメージダウンにつながる情報がすぐに拡散されてしまうなどのリスクが考えられます。
例えば、不適切な投稿やコメントへの対応です。SNS上では、企業が発信する情報に対してリアルタイムで反応が返ってきます。ポジティブな反応だけでなく、ネガティブなコメントや批判も含まれます。これらの対応を誤ると、企業のイメージダウンにつながる可能性があります。
他にも、社内の実態とSNSで発信する内容に乖離があったり、SNSは一度投稿した情報が簡単に拡散されるため、誤情報や機密情報の漏洩が起こると、求職者からの信頼を失うことになります。
このように企業のイメージダウンにすぐにつながってしまいます。適切で慎重な運用をしましょう。
SNS採用のデメリットの1つとして、貢献度がいまいち把握しづらい点です。
SNS採用は、直接的な応募や採用につながることが少なく、主に企業のブランド認知度向上やエンゲージメント強化を目的としています。そのため、具体的な投資対効果(ROI)を測定するのが難しいです。
また、SNSでの採用活動の効果には、投稿のタイミングや内容、フォロワーのエンゲージメントレベル、競合他社の動向など、様々な変数が絡み合います。
例えば、多くの「いいね」が採用につながるわけではなく、逆に少ない「いいね」であっても質の高い候補者を引き寄せることもあります。他にも、競合の戦略や活動が同時に影響を及ぼすため、自社のSNS活動の効果を単独で評価するのは難しいです。
以下に、SNSそれぞれの設定するべきKPIの例を紹介します。
SNS KPI 分析ツール X ・リンククリック率
・リツイート率
・投稿数
・エンゲージメント数Xアナリティクス Instagram ・インプレッション数
・クリック数
・リーチ数Instagramインサイト TikTok ・フォロワー数
・合計視聴回数
・平均視聴時間
・インプレッション数TikTokプロアカウント
このように、SNSを活用した採用活動は、即時的な効果よりも長期的な関係構築を目指すことが多いです。
出典:総務省
総務省のデータによると、日本のソーシャルメディア利用者数は、2022年の1億200万人から2027年には1億1,300万人に増加すると予測されています。これにより、日本のほぼすべての人がSNSを利用することになり、SNSを活用することで、より多くの層に情報を届けることができます。
SNSには様々な媒体があり、それぞれの特色があります。それにより、それぞれのユーザーによって、ウケが良いコンテンツがそれぞれ違います。以下では、それぞれの採用に活用できるSNSをメリットデメリットと共に、活用法を紹介します。
媒体 メリット デメリット X ・拡散力が高い
・ハッシュタグ機能がある・文字数制限がある
・写真の大きさが小さい
・動画をアップロードしないInstagram ・潜在層にアプローチできる
・動画でしっかりとした情報が
提供できる・他媒体と比べて、拡散力が低
いYouTube ・より詳しい企業の情報を提供
できる・コンテンツ企画や動画制作に
時間やコストがかかる
・長い時間の動画のため見ても
らうハードルが高いTikTok ・スマホ1つで動画が作れる
・エンタメ性が高い・面白い内容にするために、出
演者が体を張る必要があるWantedly ・就職・転職活動に積極的な20
代〜30代の優秀層が多く登録さ
れている・これまで紹介したSNSと比較
するとユーザー数が限られるYoutrust ・「友達の友達」までにスカウ
トを送れる
・転職潜在層へのアプローチが
できる・「友達」が少ないと、候補者
の選択範囲が小さくなる
・他の媒体と比較して検索項⽬
が少ないLinked In ・ハイクラス人材にアプローチ
できる
・ターゲティングがしやすい・即効性がない
・新規SNSである
以下には、媒体ごとにどのようなコンテンツを提供できるかについて詳しく解説します。また、それぞれの年代別の利用率も添付しています。
出典:総務省「令和5年 情報通信に関する現状報告と概要」
Xは、リツイートと呼ばれる機能により他媒体に比べて、拡散能力が高いです。拡散能力が高いことは、効果的な認知拡大につながります。ハッシュタグ機能もあるため、共通のテーマのツイートを表示させることができます。
Xの特徴として140文字以内という文字制限があり、写真の大きさはInstagramなどと比べると小さいです。よって、Xでは、文字での情報発信がメインとなります。
Xを利用した企業情報の発信内容としては、新卒採用や中途採用の応募情報の発信から、インターンシップや社内イベントの宣伝が中心です。
出典:総務省「令和5年 情報通信に関する現状報告と概要」
Instagramは、若者の利用者数が高く、新卒採用、第2新卒採用に向いています。また、関連した投稿がランダムに表示されるため、就職・転職潜在層にアプローチすることにも向いています。「ストーリーズ」の広告機能はコストはかかりますが、多くの人の目に触れることができます。
Instagramの特徴として、文字や画像に制限が少ないため、しっかりとした情報を届けることができます。Instagramは視覚的な情報提供がメインとなります。よって、魅力的なアカウントページにすることが求められます。
活用法の具体例としては、顔写真と共に社員紹介をしたり、新卒採用アカウントを作成して、社員インタビューの様子や、社風、オフィスの雰囲気を投稿したりします。
出典:総務省「令和5年 情報通信に関する現状報告と概要」
YouTubeは、ほとんどの年代が、高い利用率を誇る媒体です。ベースは動画が基本であり、動画自体の時間も長いため、より詳しい企業情報を載せることが可能になります。
しかし、動画が長いことにより、「動画の最後まで見られない」「企画・コンテンツの作成に時間がかかる」などのデメリットが挙げられます。
その企業のアカウントを調べて企業アカウントに訪れるユーザーは基本的に就活を始めていたりするので、企業情報はもちろん、自社の採用基準であったり、内定アドバイスを投稿すると良いでしょう。
具体的な活用例としては、動画による職場紹介や、社員インタビューなどを載せると良いでしょう。
また、リラクゼーションを中心としている会社などのYouTubeチャンネルでは、ノウハウを活かして、ストレッチ動画などの健康に関するノウハウを投稿しています。こういった投稿は、転職潜在層にアプローチすることができます。
出典:総務省「令和5年 情報通信に関する現状報告と概要」
TikTokはエンタメ性に特化した動画投稿アプリです。スマホ1つで動画が作成できるため、始めるハードルが低いことがメリットとして挙げられます。
しかし、TikTokのユーザーの特徴として、エンタメ性を求める特徴があります。そのため、面白い内容にするために、出演者が体を張る必要があります。エンタメ性を重視しないのであれば、TikTokでの動画作成のメリットはあまりないでしょう。
たくさんの認知が欲しい場合に活用すると良いでしょう。
具体的な活用法としては、トレンドをチェックして、社員で動画を撮ることがメインとなります。ダンスや小さないたずらなど、会社全体を巻き込んだ動画作りをしましょう。年齢層が高い会社などは、それだけで差別化ができるため、バズりやすい動画を作ることができます。
出典:Wantedly
Wantedlyの特徴として、約400万人の人材が登録されています。他媒体と違い、就職・転職活動に活発な20代〜30代の優秀層がビジネス目的として多く利用しています。
掲載し放題の求人広告であったり、自社の求める人材に直接アプローチをかけることができます。他のダイレクトリクルーティングと比較して、コストを抑えることができます。
出典:Youtrust
Youtrustの最大の特徴として、友達にアプローチをかけられる点です。Youtrustはリファラル採用の手助けとなるもので、SNSでの交友関係を活用して、会社の友人の友人までアプローチをかけることができます。
また、IT業界で活躍しているユーザーが多いため、エンジニアが18%、PM/ディレクターが12%、デザイナーが10%とデジタル人材が多数登録しています。
出典:Linkedin
Linkedinは2003年にリリースされたアメリカ初のビジネスSNSです。日本駐在の外国籍のエンジニアやバイリンガルのエンジニアが多く、日本国籍だとCTOやVPoEクラスなどの非常にハイスペックで高い技術力をもった方が多いです。
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SNS採用では、幅広い層にアプローチをすることが可能であり、媒体ごとにアプローチをかける層を柔軟に変更することができます。
しかし、企業のブランドイメージを下げるリスクや、運用コストや労力がかかるため、始めるにあたり、かなりの準備が必要です。
SNS採用は、企業の魅力を広く伝え、優秀な人材を効率的に採用するための強力なツールです。適切な戦略と運用で、その効果を最大限に引き出すことができます。
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