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投稿日:2024.10.16(水)
更新日:2024.10.28(月)
「1dayインターンシップについて詳しく知りたい」
「具体的に1dayインターンシップで行う内容について知りたい」
「売り手市場」である採用業務において、就活生に対するアプローチの方法も多様化してきています。その中で、1dayインターンシップに目を向け、上記のような悩みを持つ企業も多いのではないでしょうか。
本記事では、累計数百社の採用業務を支援してきた弊社CrowdMooveの視点から、1dayインターンシップの概要や企業側と学生側におけるそれぞれのメリット、実施内容例、実施手順について細かく解説します。1dayインターンシップを導入する際の参考にしてください。
目次
1dayインターンシップは、新卒者を対象にした1日で完結するインターンシップのことを指します。インターンシップには、主に「長期インターン」、「短期インターン」、「1dayインターン」の3種類があります。以下はそれらの特徴を表に表したものです。
比較項目 長期インターン 短期インターン 1dayインターン 開催期間 1ヶ月から1年程度 数日から数週間 1日 対象学年 全学年が対象 募集している学年が固定されていることが多い 一般的には全学年が対象 実施内容 実務に深く携わり、企業の一員として成果を求められる 短期間での業務体験が中心 基本的な業務体験や企業理解、セミナーなどが中心 企業の種類 ベンチャー企業などが多い 大手企業などで開催されることが多い 多くの企業が対象 スキル向上 仕事の進め方や業務スキルの向上が期待できる 基本的な業務体験や知識の取得が中心 短時間で企業の文化や業務内容の理解を得る
長期インターンシップは、1ヶ月から1年程度が主な開催期間で、実務に深く携わり、企業の一員として成果を求められます。一方、短期インターンシップは、数日から数週間が主な開催期間で、短期間での業務体験が中心です。それに対し、1dayインターンシップの実施内容は、基本的な業務体験や企業理解、セミナーなどが中心です。公式には、インターンシップは採用と直結しないとされていますが、就職を考えている学生に実際に業務を体験してもらい、そこから採用へつなげる手法を指します。
しかし、1日で完結するインターンシップには、課題があります。それは、企業説明会のように十分な就業体験が確保されていない場合があったり、「インターン」という名称から、選考の一部だと学生に誤認させてしまう場合があることです。
そこで、経団連は2020年の2月に「1dayインターンシップの禁止」を発表しました。それに伴い、就業体験が行える1日インターンシップに関しては、「1dayお仕事体験」などの名称が使われています。また、最近では企業説明会などを内容とした就活イベントを「オープンカンパニー」と呼ぶ企業も多いです。
1dayインターンは、日本経済新聞が掲載した「経団連、インターン1日だけOK 18年就活ルール」の通り、「5日以上」という経団連がインターンシップの最低日数要件として出していたものをなくしたことで始まりました。通常のインターンシップは、数日〜数か月程度要しますが、1dayインターンシップの場合は手軽に行えるため、取り入れる会社も増加しました。
出典:株式会社ディスコ「2023年卒 インターンシップ特別調査」
株式会社ディスコが行ったインターンシップの参加に関する調査結果によると、全体の中で特に多いのは「半日」や「1日」であり、約6割の学生が1dayインターンシップに参加していることがわかります。1dayインターンシップは拘束時間が短く、気軽に参加できることで多くの学生が参加しています。
1dayインターンシップにおける企業側のメリットはいくつかありますが、ここでは以下の3つについて詳しく解説します。
採用活動をより効率化できることは、1dayインターンシップにおけるメリットの1つです。1dayインターンシップでは、実際の業務を通じて学生に自社の魅力を十分に伝えることができます。
そのため、学生の企業に対する志望度の向上を図ることができ、希望する人材が選考へ来る可能性を高めることができます。また、学生の企業に対する理解が深まることで、採用におけるミスマッチを防ぐことができます。
新しいアイデアのヒントを得られることも、1dayインターンシップを開催するメリットだと言えます。1dayインターンシップでは、ワークショップなどを通して、学生たちが考えた事業や商品についてのアイデアを知ることができます。
社会経験がなく、先入観が少ないからこそ、学生たちは斬新で新しいアイデアを考え出すことができ、企業にとっては新しい視点や刺激を得る貴重な機会となります。これにより、既存の枠にとらわれない革新的なアイデアや解決策を見つける手助けとなり、企業の創造力を高めるための新たなインスピレーションを得ることができます。
1dayインターンシップは、若手社員のモチベーションにつながることもメリットとして挙げられます。1dayインターンシップには、若手社員が割り当てられることも多く、自社を目指す学生と接することができる機会となります。そのため、日常業務とは異なるモチベーションを得ることができます。
また、インターンシップに参加する学生と過去の自分を重ねたり、初心に帰ることは、入社当初の気持ちを思い出すきっかけとなり、フレッシュな気持ちでその後の業務にあたることもできます。
1dayインターンシップの学生側のメリットはいくつかあります。ここでは、以下の3つについて詳しく解説します。
社会人と知り合えることは、インターンシップに参加する学生側のメリットの1つです。学生にとって、社会人と知り合える機会は多くありません。実際の業務に携わる社会人と直接コミュニケーションをとることで、希望する職種や業界に対するリアルな話を聞くことができます。
また、選考時に質問しにくい内容でも、聞きやすいため、社会人と知り合えることは学英側にとってのメリットの1つだと言えます。
業界研究ができることも学生側のメリットだと言えます。学生は就活を行うにあたって、「自分がどのような仕事をしたいのか」を明確にするために、業界の研究を行う人が多いです。
そのため、手軽に参加できる1dayインターンシップは、さまざまな業界を知りたい学生にとって有効な機会だと言えます。また、ある程度企業や業界について理解している場合でも、インターンシップに参加することで疑問点を解消することができます。
1dayインターンシップにおける学生側のメリットとして、他の就活生と交流できることがあげられます。1dayインターンシップには、さまざまな学生が参加します。そのため、普段接点を持つことがないような他大学の学生などにも出会うことできます。
他の就活生と交流を行うことで、就活に関する情報共有や有益な情報を入手することができ、就活をお互いにサポートしながら行えるようになります。そのため、ほかの就活生と交流できる点は、1dayインターンシップにおけるメリットの1つだと言えます。
1dayインターンシップを行う際に、いくつか注意しておきたいポイントがあります。ここでは、以下の2つについて解説します。
1dayインターンシップでは、学生とのコミュニケーションが薄くなりやすいことが注意点として挙げられます。多くの学生と出会える一方で、短時間でのプログラムや活動のため、個別に深い関係を築くのが難しくなります。
限られた時間内での交流では、学生一人ひとりの特性や興味を十分に理解することが難しく、コミュニケーションの質が低下する可能性があります。そのため、個別に社員とコミュニケーションをとれる時間を設けるなど、短い時間を有効に活用し、できるだけ多くの学生と意味のあるやり取りを行う工夫が求められます。
費用対効果の検証が難しいことが、1dayインターンシップの注意点として挙げられます。1dayインターンシップは、1日の短い時間を使って行うことで、取り組む内容が限定的になりやすいです。そのため、参加者が得られる経験や企業側の得られる成果が限られてしまい、投資したコストに対して具体的な効果を測定するのが難しくなります。
短期間でのプログラムでは、深い理解や長期的な効果を把握するのが困難であるため、事前に明確な目標を設定し、短期間で達成可能な範囲内で成果を評価する方法を考えることが重要です。また、効果測定やインターンシップが学生に与える影響などについて調査することも1dayインターンシップの効果的な利用方法の1つです。
1dayインターンシップではさまざまな内容が実施例としてあります。
出典:株式会社ディスコ「2023年卒 インターンシップ特別調査」
株式会社ディスコが行ったインターンシップのプログラム内容に関する調査によると、「講義・座学」、「グループワーク」、「社員との座談会」が多いことがわかります。では、それぞれ具体的にどのような内容を実施しているのでしょうか。
ここでは、実施内容の例として以下の3つを紹介します。
1dayインターンシップで実施される内容として、よくあるのが企業説明です。企業説明では、市場における企業のポジションや将来性について話すものや、業界に関する説明などが行われます。
学生側は、企業や業界についての深い理解を得ることで、自分のキャリアプランにどう位置付けるかを考える材料になります。一方、企業は自社のビジョンや特徴、競争優位性を強調し、参加者に魅力を伝える機会となります。学生に対して自社のポテンシャルを示すことで、より良いマッチングと、将来的な採用につながる可能性が高めることができます。
1dayインターンシップでは、グループワークを行わせる企業も多いです。グループワークでは、主にグループディスカッションや、チームで問題を解決するワークショップなどを行います。
たとえば、参加者をいくつかのチームに分け、与えられた課題についてディスカッションを行わせる形式が一般的です。課題には、実際の業務に関連する問題やシミュレーションプロジェクトが含まれることが多く、参加者が創造的に解決策を提案することを求められます。また、ビジネスシミュレーションやケーススタディを使ったワークショップもよく行われ、実際の業務環境を模した状況でチーム全体での協力や問題解決能力を発揮する機会を提供します。
このようなグループワークを通じて、参加者は実際の業務に近い体験をすることができ、企業側はその中でのチームワークやコミュニケーション能力、問題解決力を評価することができます。また、グループワークを通じて、参加者は自社の文化や業務スタイルをより深く理解することができるため、双方にとって有意義な時間となります。
社員との座談会も1dayインターンシップで多く実施される内容です。座談会では、現役社員と参加者がカジュアルに対話する形式で、企業の業務内容や職場環境について直接的な情報提供を行う場です。
社員は自身の業務経験やキャリアパス、企業文化について語り、参加者にリアルな職場の雰囲気を感じてもらいます。この交流の機会により、参加者は企業の内部事情や働く魅力をより具体的に理解することができ、企業側は参加者の関心や適性を把握することができます。また、社員とのコミュニケーションを通じて、企業に対する信頼感や親近感を高めることができ、将来的な採用活動にもつながる可能性があります。
1dayインターンシップを実施する流れは主に以下の通りです。順番に確認していきましょう。
初めに、1dayインターンシップを実施する目的やターゲットとする人物像を明確にしましょう。具体的にターゲットの以下の要素について検討しましょう。
自社に足りない要素や、希望する人材の特徴について考え、具体的に定めておくことで、アプローチの方法や実施内容を逆算して計画することができます。また、採用の目標人数を決めておくことで、インターン1回分の規模や実施回数について決定することができます。
さらに、希望する人材を明確にしておくことで、エントリーシートの段階で希望する人材かどうかを見極め、絞り込むことができます。
学生視点から自社の魅力やアピールできるポイントについて考えましょう。1dayインターンシップは短い時間であるからこそ、効果的に候補者へアプローチをする必要があります。そのため、本当に伝えたい自社の魅力とは何なのかについて考えましょう。具体的には、以下の内容について考え、アピールできるポイントを探しましょう。
候補者に伝えたい自社の魅力を明確にすることで、より効果的なインターンシップの内容について考えることができるため、できるだけ具体的に考えましょう。
開催形式や内容を決定しましょう。「1dayインターンシップでの実施内容例」でも紹介したように、開催形式は複数あります。伝えたい自社の魅力を効果的に伝えるためには、どの開催形式やプログラムが最も適しているかを考え、その内容を決定することが重要です。
例えば、実際の業務を体験できるワークショップ形式や、企業のビジョンや文化を直接伝える企業説明など、自社の強みや特徴を際立たせる形式を選ぶことで、参加者に対して自社の魅力をしっかりと伝えることができます。また、グループディスカッションやプロジェクトチームによる課題解決型のプログラムを取り入れることで、参加者のスキルを評価しながら、自社の業務にどれだけ適応できるかを見極めることも可能です。
開催形式の決定は、以下の手順で行うのがおすすめです。
自社の目的やターゲットに合わせた最適な開催形式を選び、インターンシップの内容を具体的に設計することで、参加者にとって有意義な体験を提供し、企業にとっても効果的な人材発掘につなげることができます。
開催形式や内容が決定したら、場所や時間などの詳細な情報を決定しましょう。詳細を決定する際には、5W1Hの考え方を用いるのがおすすめです。具体的には、以下の内容を決定しましょう。
要素 内容 誰が(Who) インターンシップを担当する講師やスタッフ、関係者の決定と役割分担
【例】講師:A氏(業界経験20年の専門家)スタッフ:B氏(インターンシップコーディネーター)何を(What) インターンシップの具体的な内容、プログラム詳細、使用する教材や設備
【例】内容:プロジェクトマネジメントの基礎プログラム詳細:週5日、1日6時間のカリキュラム教材:プロジェクト管理ソフトウェア、ケーススタディいつ(When) 実施日や時間帯、スケジュールの決定
【例】実施日:20〇〇年〇月〇日時間帯:午前9時~午後4時どこで(Where) 開催場所の決定、アクセス方法や必要な設備の整備
【例】開催場所:XYZ株式会社本社、会議室Aアクセス方法:最寄り駅から徒歩5分なぜ(Why) インターンシップの目的や狙いの再確認、プログラム内容の設計
【例】目的:学生に業界の実務経験を提供し、キャリア形成をサポートする。設計:実践的なプロジェクトを通じて、業界の現場を体験させる。どのように(How) プログラムの進行方法、参加者への案内方法、フィードバックの収集方法
【例】進行方法:講義と実習の組み合わせ、定期的なグループディスカッション案内方法:メールや専用ポータルでの情報提供フィードバック:終了後のアンケートやインタビューを実施
これらの要素をしっかりと計画することで、スムーズな運営と参加者にとって充実した体験を提供することができます。
インターンシップの詳細が決定したら、広報活動を行いましょう。集客する方法はさまざまで、効果的な手法を選ぶことで、より多くの適切な参加者を集めることができます。具体的には、以下の方法が考えられます。
集客する手法を選ぶ際には、希望する人材に情報が届くものを選ぶことが重要です。告知する媒体の特徴やターゲット層を調査し、適切な手法を選択できるようにしましょう。
以下は1dayインターンシップを実施するためのチェックリストです。導入する際の参考にしてください。
弊社Crowd Mooveでは、多くの支援実績から得たノウハウを活かし、ダイレクトリクルーティングのスカウト送信や求人票の作成・更新などの採用業務の依頼を受け付けています。また、面接までの工程を丸々依頼することもできます。依頼から1〜3営業日以内に着手可能で、専属のアシスタントが付き、6時間以内に返信を徹底などのスピード対応をしています。さらに、メール送信などの業務は自社内のスタッフが行うため、作業の少ないコアな業務から作業の多い業務まで委託可能です。
業界では珍しい1時間2200円の従量課金制であるため、無駄なコスト削減につながります。また、急な稼働時間、業務内容の変更にも対応可能です。
ここまで、1dayインターンシップの概要や企業側と学生側におけるそれぞれのメリット、実施内容例、実施手順について細かく解説してきました。学生向けの就活イベントは、希望する人材を採用するために重要なアプローチ方法です。本記事での内容を踏まえて、より効果的なインターンシップを実施しましょう。
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