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投稿日:2024.10.17(木)
更新日:2024.10.28(月)
新卒採用において、本来採用するまでに多くの企業が力を入れる一方で、内定承諾率・内定辞退率といった問題が挙げられます。
内定辞退率が高いことは採用コストが無駄に多くかかっていることを意味します。採用コストの削減のために、内定辞退率を下げることが重要です。
「内定辞退率が高い」といった悩みを抱える企業には、共通点があります。それは、「就活生の心を掴めていない」という点です。
本記事では、内定辞退率が高くなる原因と、その解決方法について詳しく解説していきます。もし、内定辞退率が高いことで悩んでいる場合、参考にしてください。
目次
内定辞退率とは、内定が決まった人の内、自分都合で内定を辞退した人の割合です。昨今の日本は、「売り手市場」であり、就職率は高まっている中で、内定辞退率の平均値も増加傾向にあります。
就職みらい研究所「就職プロセス調査」によれば、2024年卒(3月卒業時点)の内定辞退率の平均値は63.6%です。推移をまとめると、以下の表のようになります。
卒業年 6月1日 卒業時 2022年 48.4% 61.1% 2023年 51.1% 65.8% 2024年 53.1% 63.6% 2025年 56.4% –
上記の表から、6月1日時点での内定辞退率が、年々増加していることが読み取れます。これは、早期選考が流行り、企業が就活生に内定の連絡が早くなっていることが原因だと考えられます。
以下に内定を辞退した理由をグラフで示します。このグラフによると、「他企業の内定が決まった・他企業が魅力的だった」が32.5%で1位、「自分の理想と違っていた、社風が合わないと思った」が27,4%で2位、「勤務条件が希望とマッチしていない」が13.9%で3位です。
出典:株式会社インタツアー『【23~24卒 内定承諾・辞退の決定要因調査】23卒の75%は選考・内定辞退経験あり。辞退の決定的要因は「面接官の印象が悪い」』
就活生が内定を辞退する原因として、「そもそも自社の志望順位が低い」ことが挙げられます。
「第一志望ではないが、志望している業界・企業に落ちたときのためにたくさん受けておこう」といった考えを持った就活生がほとんどだと思います。この場合、自社は就活生の中で、他社より魅力がない、滑り止めの存在になっていることを自覚しましょう。
面接の選考過程の中で、優秀な学生に対して、企業は魅力づけを行います。ベンチャー企業などでは、面接に幹部が出てきて、学生を口説くことがよくあります。
このように、自社の魅力を伝えるだけでなく、就活生に「君がほしい」といった熱意を相手に伝えることで、就活生の心を掴みましょう。就活生に、「自分のことを必要してくれている」と感じさせることができると、志望順位も上がってくるでしょう。
また、就活生の志望順位を上げる方法として、会社説明会の開催や、インターンシップ、webサイトの活用で社内の雰囲気を知ってもらうことが、挙げられます。就活生の志望順位を上げる方法について本記事で解説しています。
内定の連絡が遅いと、就活生の興味が他社に向くようになります。内定の連絡が遅いことは、「おそらく落ちたから、他社を調べよう」といった就活生の不安を煽ります。
他社をしらべている内に、他社の魅力や業務内容に惹かれてしまう可能性が高まります。自社に興味を示している内に、内定の連絡をするなど早急な対応が必要です。また、内定後に就活生の関心・興味が低くならないような施策を打つことも重要です。
内定後に、就活生の関心を維持・向上させるには、内定後フォローの充実さが重要です。
就活生は内定をもらっていても、入社に対して、不安を感じています。他社と比較して、内定後フォローが弱いと、同じぐらいの志望度の場合、他社に流れてしまう可能性が高まります。
内定後もコミュニケーションを取ることで、良好な関係を構築しやすく、内定者も安心して、入社することができます。
内定者が「働きたいと思わない」と感じる原因としては、様々なことが考えられます。考えられる原因を以下に挙げました。
以下に、就活生が企業選びをする際に重視するランキング、入社先を選んだ決め手をグラフ化したものを添付します。
出典:電通『Z世代就活生 まるわかり調査2024』
上記のグラフから読み取れることとして、入社先を選ぶ決め手として、「給料がいい」「業績が安定している」などの安定志向の志望理由が多いです。しかし、企業選びで重視するポイントを1つだけ挙げるとすると、「自分の夢ややりたいことに近い職業」が選ばれています。
給料面、業績面に関しては、これからの企業の成長と共に伸びていくものであるため、すぐに対処をするといったことは難しいですが、「社内の風通しがよい」「教育制度が充実している」など、すぐに改善できる要素はあります。まずは、それらのことから手を付けていくことが重要です。
内定辞退率を下げる方法として考えられる方法を以下に挙げます。施策の案が浮かんでいないなどお困りの方は参考にしてください。
内定後フォローを充実させることは、内定者の高い関心・興味を維持するために重要です。
以下に、内定後フォローの具体的な例を挙げます。
出典:株式会社ディスコ『調査データで見る「内定者フォロー」(2022年8月発行).pdf 』
採用したい人材にあらかじめ、社員との接点を増やすことも、内定承諾率を上げる手法の1つです。
インターンシップなどで、採用したい人材に目星を付けて、その人材に1週間に1度の面談を組むなどの施策を組むことで、就活生に安心感を提供することができ、内定につながります。
就活生と絆を深めるために、「人事・社員のカベを超える」といったポイントを重視しましょう。
ただし、「人事・社員のカベを超える」このポイントを意識しすぎて、友達のような距離感にならないようにしましょう。尊敬されつつ、心の距離の近い人生の相談相手になりましょう。
早期選考の実施は、優秀な人材を他社に先駆けて確保するための効果的な手段です。長期インターンシップや、夏インターンシップなどで、採用したい人材をピックアップして、通常選考よりも早い選考を提供します。
昨今は、内定が決まったら就活を辞めてしまう就活生が多く、内定を早く出しておくことで、内定承諾率の向上につなげることができます。
内定承諾率をあげるには、内定者が働きたいと思える会社を作ることが重要です。以下に、内定者が働きたいと思える要素を挙げます。
社員同士や上司とのコミュニケーションが円滑で、情報が透明に共有される環境は重要です。また、社員が尊重され、公平な扱いを受ける文化や、多様性を尊重し、包括的な職場環境を提供しましょう。
例:上司や経営陣がいつでも相談できるオープンドアポリシーを導入
明確な評価基準を設定し、定期的に社員のパフォーマンスを公正に評価する制度の導入
会社のビジョンやミッションが明確で、それが社員に共有されていると、社員が自分の仕事がどのように会社全体の目標に貢献しているかを理解できます。
例:年次総会を開き、社長が全社員に対して会社のビジョンやミッション、長期戦略を説明する場を設ける
トレーニングや研修、メンターシッププログラムなど、社員のスキルアップをサポートする仕組みがあるなど社員の成長を促すプログラムを構築しましょう。
また、明確なキャリアパスや昇進の機会・基準があると、内定者が自身の成長を見据えられます。
例:技術的なスキルからリーダーシップまで、幅広いトピックをカバーするオンラインコースやワークショップを提供する。
新入社員や若手社員が経験豊富な社員とペアを組み、定期的にキャリア相談や技術的な指導を受ける機会を設ける。
競争力のある給与、ボーナス、退職金制度など、経済的な安心を提供しましょう。
また、リモートワークやフレックスタイム制度など、柔軟な勤務形態を構築することも重要です。
例:社員が自分のライフスタイルに合わせて、始業・終業時間を柔軟に設定できる制度の導入
年次有給休暇の取得率を向上させるために、定期的に全社員に休暇を奨励するメッセージを発信
採用業務で重要視するべき事項として、「4P」とよばれるものがあります。上記と少し被るところもありますが、この「4P」を意識することで、効果的な人材獲得戦略を構築することができます。
①Philosophy(理念・目的)
組織のビジョン・目的に対する魅力
②Profession(仕事・事業)
組織の活動に対する魅力
③People(人材・風土)
メンバーと接する事で得られる魅力
④Privilege(特権・待遇)
組織に属する事で得られる処遇や特権
組織のビジョンや目的が明確であり、それに共感できるかどうかを評価します。組織が社会に対してどのような影響を与えたいのか、長期的な目標や使命があるかなどが含まれます。この要素は、組織が何のために存在し、どのような価値を提供するのかを示すものです。
候補者が共感しやすいように、エモーショナルなストーリーや具体的なエピソードを交えて伝えましょう。
例:「弊社は『持続可能な未来を創る』というビジョンを掲げ、環境保護と経済成長を両立させることを目指しています。このビジョンに共感する社員が一丸となって日々取り組んでいます。」
組織が行っている具体的な活動や事業内容に対する魅力を評価します。たとえば、どのようなプロジェクトに取り組んでいるか、どのような市場や業界で活動しているか、革新性や挑戦的な取り組みがあるかどうかなどが含まれます。この要素は、組織の業務内容が個人の興味やスキルにどれだけマッチしているかを測る指標となります。
どのようなスキルが求められるのか、どのような成果が期待されるのかを明確にしましょう。
例:「このポジションでは、最新のAI技術を駆使してデータ分析を行い、新製品の開発に貢献していただきます。プロジェクトチームの一員として、斬新なアイデアを出し合いながら進めていくことが期待されます。」
組織内の人々や文化に対する魅力を評価します。同僚や上司の専門性、組織の風通しの良さ、コミュニケーションの取りやすさ、チームワークの強さなどが含まれます。この要素は、組織の人間関係や働きやすさを示すものです。
チームメンバーの背景やスキル、経験について紹介し、どのような人々と働くことになるのかを具体的に示しましょう。
例:「弊社のチームは、多様なバックグラウンドを持つメンバーで構成されており、各分野の専門家が集まっています。皆で協力しながら、革新的なプロジェクトを進めています。」
組織に所属することで得られる処遇や特権に対する魅力を評価します。具体的には、給与や福利厚生、キャリアアップの機会、柔軟な勤務時間やリモートワークの制度などが含まれます。この要素は、組織が提供する具体的なメリットや報酬を示すものです。
候補者に、基本給与、ボーナス、昇給制度、福利厚生について具体的に説明しましょう。
例:「初年度の給与は〇〇万円から〇〇万円を予定しており、業績に応じたボーナス制度もあります。さらに、健康保険や退職金制度、リモートワークの柔軟な対応など、充実した福利厚生が整っています。」
出典:note『採用における「4P」|採用会議』
内定辞退率が高く、採用工数・コストが無駄になっているといったお悩みを抱えている企業様はCrowdMooveアシスタントがおすすめです。
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・営業
本記事では、内定辞退率の原因と、解決方法について解説しました。
近年、内定辞退率は多くの企業にとって重要な指標となっています。特に優秀な人材の争奪戦が激化する中で、内定辞退率の低下は企業の重要な課題となっています。
内定辞退の原因として、
などが挙げられます。
自社の内定辞退率が高まっている原因はなにかを明確にして、それぞれの原因に合わせた対処方法を実施することが重要です。
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