【テンプレートあり】業務マニュアルの作成手順と良いマニュアルを作成するコツを徹底解説

   
 
  • 更新日:2024.04.21
  • 信濃拓実
    ライター
    信濃拓実
       
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  • 更新日:2024.04.21
  • 【テンプレートあり】業務マニュアルの作成手順と良いマニュアルを作成するコツを徹底解説

    株式会社Crowd Moove 代表の信濃拓実と申します。

    当社は「【1時間2,200円】従量課金制のオンラインアシスタントサービス」を運営しており、バックオフィスや採用事務・カスタマーサポート等の業務を代行し、コア業務に集中できる環境作りをサポートしています。

    今回はこれまでクライアント様から多くの依頼を頂いた「マニュアル作成」について解説していきます。「良いマニュアル」と「悪いマニュアル」の違いは何なのか、良いマニュアルを作成するためにはどんなことを意識すればいいのかを、実際のマニュアルをご紹介しながら説明できればと思います!

    マニュアル作成の目的

    そもそもマニュアルは何のために作成するかを明確にしておきましょう。

    例えば業務マニュアルであれば、実際にそれを見る対象者が「業務の内容を理解し実行できる状態にすること」が目的になります。

    目的を明確に定めないと、マニュアルを作成している途中で余計な情報を記載してしまったり、終わらせることを優先して情報が足りない、簡略化されてしまうなど、本来の目的とどんどんズレた成果物になってしまうことがあります。

    マニュアル作成の目的を明確にしておくことで、実際に活用する際の使用目的とズレないアウトプットの作成が可能です。

    マニュアル作成前に下記の項目を明確にしておきましょう。

    • 目的
    • 作成者
    • スケジュール
    • ユーザー(実際に作成したマニュアルを読む人)
    • ユーザーがマニュアル閲覧した後の目指す状態

    マニュアル作成の手順

    マニュアル作成の手順を説明します。
    当社では、下記の手順でマニュアルを作成しています。

    1. 情報の整理
    2. 業務の構造化
    3. マニュアル設計書の作成
    4. マニュアルの作成
    5. 運用・改善

    それぞれの項目について細かく解説していきます。

    1. 情報の整理

    マニュアル作成前に、前提となる情報を整理します。
    主に必要な情報は下記です。

    • 目的
    • 作成者
    • スケジュール
    • ユーザー(実際に作成したマニュアルを読む人)
    • ユーザーがマニュアル閲覧した後の目指す状態

    加えて、作成者は業務内容を正確に把握する必要があります。もし業務内容を詳細に理解できていない場合は、知っている人に業務説明の録画などを撮ってもらい、共有してもらうなどして作成者が業務内容を完璧に理解している状態を作ります。

    2. 業務の構造化

    マニュアル作成に入る前に、業務内容を構造化しておきましょう。
    業務内容によって変動しますが、「大・中・小」のタスクで分けていくイメージです。

    構造化をせずにマニュアル作成をしてしまうと、各タスクの関連性がわからず理解に時間がかかったり、応用が全く効かなくなってしまいます。

    構造化の例として、採用の面接設定を構造化してみました。

    <採用の面接設定を構造化>
    ・大タスク
    – 面接設定

    ・中タスク(「面接設定」の中タスク)
    – 応募のお礼メッセージを送信
    – 面接案内と日程候補を送信
    – 日程調整後、面接予約完了メッセージを送信

    ・小タスク(「応募のお礼メッセージを送信」の小タスク)
    – 採用管理画面を開く
    – 返信する応募者を選択
    – 送信するメッセージを入力(もしくはテンプレートを選択)
    – 送信

    このように業務を構造化してタスクの大小や各タスクの関連性を明確化しましょう。

    3. マニュアル設計書の作成

    次に、ここまで整理した情報を元にマニュアル設計書を作成します。
    マニュアルの目的、ユーザー、全体の構成を可視化することで抜けている部分や構造がおかしい部分に気づくことが出来ます。

    また、業務マニュアルは本来、業務内容の変更やユーザーの声を吸い取って内容を細かく改変していくものです。その際に、作成したマニュアルを直接編集する前に設計書を確認し、「Aの業務が変更になったということは、B,C,Dのマニュアルも一部説明を変更するべきではないか」など、全体の構成を見たうえで正しく変更点を見極めることができます。

    業務手順がそこまで多くない場合は設計書の作成をしなくても良いかもしれません。
    まずはマニュアル設計書のテンプレート(スプレッドシート)を参考に作成してみましょう!

    4. マニュアルの作成

    3で作成した設計書を元に、実際にマニュアルを作成していきます。
    基本的にマニュアルの要素は、「文章」「URL」「画像」で構成されます。

    作成するうえで最低限意識することは、下記の3つです。

    • 設計した「大・中・小」の構造を崩さないようにする
    • マニュアルの手順が実際の業務より飛躍しないように確認する
    • 文章・URL・画像が実際の業務と乖離しないようにする

    5. 運用・改善

    4で作成したマニュアルを実際にユーザーに使用して業務を行ってもらいます。

    そこででた質問や発生したエラーを元に、マニュアルを定期的に改変していく必要があります。

    「今の記載方法だと●●のような認識齟齬が起きてしまう」
    「▲▲の業務フローの部分で質問が多発している」
    「■■の単語はユーザーが理解できないので説明文章を変える」

    などなど、特にはじめのうちは多くの改善が実際に使用することで見えてきます。
    改善点を対応していくことで、完璧なマニュアルにどんどん近づいていきます。

    良いマニュアル作成のコツ

    100以上のマニュアル作成を行った当社視点で、良いマニュアルの共通点と実際の作成例を解説していきます。

    良いマニュアルの共通点

    • 視覚的にわかりやすい
    • ユーザーが親しみやすい言語で記載している
    • マニュアルが構造化されていてタスクの大小がわかりやすい
    • 業務手順が明確化されていて、タスクの順番がわかりやすい
    • 目次があり、マニュアルの構造がひと目で分かる
    • 実際の業務とマニュアルの手順が一致している
    • ユーザーの動きと画像が一致している
    • FAQが実用的でわかりやすい(FAQ:よくある質問と回答)

    上記の点をすべて満たしていれば、良いマニュアルといえます。

    実際のマニュアル例①

    実際に作成されたマニュアルの中で質の高いものを紹介していきます。

    ブラウザ版 Chatworkマニュアル(PDF)

    <評価ポイント>
    ◯目次があり、マニュアルの構造がひと目で分かる
    ◯マニュアルが構造化されていてタスクの大小がわかりやすい

    <評価ポイント>
    ◯視覚的にわかりやすい
    ◯ユーザーが親しみやすい言語で記載している
    ◯業務手順が明確化されていて、タスクの順番がわかりやすい
    ◯実際の業務とマニュアルの手順が一致している
    ◯ユーザーの動きと画像が一致している

    実際のマニュアル例②

    クラウドワークスカンタンご利用ガイド

    <評価ポイント>
    ◯ユーザーが親しみやすい言語で記載している
    ◯業務手順が明確化されていて、タスクの順番がわかりやすい
    ◯目次があり、マニュアルの構造がひと目で分かる

    <評価ポイント>
    ◯視覚的にわかりやすい
    ◯ユーザーが親しみやすい言語で記載している
    ◯マニュアルが構造化されていてタスクの大小がわかりやすい
    ◯業務手順が明確化されていて、タスクの順番がわかりやすい
    ◯目次があり、マニュアルの構造がひと目で分かる
    ◯実際の業務とマニュアルの手順が一致している
    ◯ユーザーの動きと画像が一致している

    <評価ポイント>
    ◯FAQが実用的でわかりやすい

    まとめ

    今回はマニュアル作成の手順と良いマニュアルの共通点を実例を踏まえてご紹介しました。

    良いマニュアルは、特に最初は簡単に作成出来ず、手間がかかってしまうこともあるかもしれません。
    しかし、質の高いマニュアルを作成できれば、教育や質問対応などの教育・管理コストを大幅に下げ、自動的に業務が回る仕組みづくりに大きく近づきます。

    是非、マニュアルを作成する際は本記事の共通点・事例を参考にしてみてください!

         

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