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エンジニアスカウトサービスとは|より効果的にアプローチするコツまで徹底解説

エンジニアスカウトサービスとは|より効果的にアプローチするコツまで徹底解説

投稿日:2024.10.17(木)

更新日:2024.10.28(月)


エンジニアなどのIT人材の採用は、企業の成長にとって極めて重要です。しかし、経済産業省の『IT人材の供給動向の予測』では、2030年時点で最高約80万人規模でIT人材不足が生じる懸念があることが試算されています。


IT人材の供給動向の予測と平均年齢の推移を示したグラフ


出典:経済産業省 商務情報政策局 情報処理振興課


特に、AIやデータサイエンスに関するスキルを持つエンジニアは非常に希少で、高い需要があります。企業がDXを推進するためには、これらの専門的なスキルを持ったエンジニア人材が不可欠であるため、競争が激化しているのです。企業はそれに限らず、エンジニア職の採用におけるより効果的な方法を模索し続ける必要があります。


そこで、本記事ではエンジニアのスカウト採用に焦点を当て、メリット・デメリットや成功するためのポイントを詳しく解説します。





エンジニアスカウトサービスとは


エンジニアスカウトサービスとは、企業が優れたエンジニアを効率よく採用するための手段の1つです。従来の求人応募を待つ手法とは異なり、積極的に優秀な人材にアプローチすることで、企業にとって理想的な人材を獲得できます。


エンジニアスカウトサービスは主に2つの形態があります。


ダイレクトリクルーティングとは、企業が直接求職者へアプローチをする採用手法のことを指します。


一方、スカウトサービスは、Web上に登録した求職者へ企業から「スカウトメール」を送ってアプローチすることができるサービスです。


メリットデメリット
ダイレクトリクルーティング・効率的な採用活動が行える
・自社魅力をアピールしやすい
・採用ノウハウをストックできる
・採用担当者の業務負担が増大する
・短期的な採用活動には向いていない
スカウトサービス・狙った人材に直接アプローチできる
・応募率や採用率を高められる可能性がある
・自社認知を高められる
・作業工数がかかる
・ライバルが多い


【ダイレクトリクルーティング】


ダイレクトリクルーティングでは、理想的な人材へ自社社員が直接アプローチするため、優秀な人材からの応募を待つ必要がありません。そのため、高効率な採用活動が行えるとともに、自社の魅力を直接アピールすることができます。また、企業が直接採用活動を行うため、採用ノウハウをストックすることができ、費用対効果も把握しやすいこともメリットの1つです。


一方、企業側が社内のリソースだけで採用活動を行うため、採用担当者の業務負担は増加してしまうというデメリットもあります。また、優秀な人材をすぐに採用することは難しい場合が多く、自社の魅力や採用力が採用の成否に直結するため、長期的な視野で採用活動に取り組む必要があります。


【スカウトサービス】


スカウトサービスでは、企業側から希望の人材へ直接アプローチでき、自社認知を高められることが大きなメリットです。また、スキルや知識がある候補者でも、選考に落とされてしまうことを不安に思い、応募していない可能性もあります。そのため、企業側から候補者を歓迎するスカウトメールを送ることで、応募率の向上を図ることができます。


一方、スカウトサービスは、スカウトメールの作成やスカウトメールの送付・返信対応などを自社で行う必要があるため、工数が多くかかってしまうことがデメリットとしてあります。また、スカウトサービスを利用する企業は多く、候補者のもとに多くのスカウトメールが届く可能性があるため、ライバルが多いことがデメリットのひとつだと言えます。




エンジニアの採用にスカウト採用が適している2つの理由


エンジニアの採用にスカウト採用は本当に適しているのでしょうか。


ここでは、エンジニアの採用にスカウト採用が適している理由を2つ紹介します。


  • 知名度が低い企業でも希望する人材へアプローチができる
  • 企業の魅力を直接伝えることができる


1.知名度が低い企業でも希望する人材へアプローチができる


エンジニアが不足しているからこそ、企業はスカウトサービスを活用して優秀な人材へ積極的にアプローチを行うことが重要です。


スカウトサービスを利用することで、求人広告やリクルート活動だけでは到達できない潜在的な候補者に直接アプローチすることが可能です。また、認知度が低い企業でも、自ら候補者にアクションを起こすことで、候補者に認知してもらうことができるため、採用活動をより成功へ近づけることができます。


2.企業の魅力を直接伝えることができる


スカウトサービスのメリットは、候補者からのアクションを待たずに、アプローチできる点です。大衆に向けて魅力を伝えるのではなく、候補者に直接アプローチを行い、その人に向けたスカウトメールを送ることで、よりその人好みの企業であることをアピールすることができます。


また、自社と候補者がマッチしていることについて触れることができるため、候補者の興味を引くことができ、選考へつなげられる可能性があります。




スカウトサービスの種類


多くの企業が活用しているスカウトサービスには主に以下の2つの種類にわけられます。


それぞれの特長を理解し、自社に合ったものについて考えてみましょう。


  • ダイレクトリクルーティング媒体
  • 求人サイト媒体


1.ダイレクトリクルーティング媒体


ダイレクトリクルーティング媒体は、候補者が自分のプロフィールを登録し、企業側がそれを直接確認してスカウトする手法です。これにより企業は、エンジニアの詳しいスキルや経験を直接把握し、よりターゲットを絞った採用活動が可能です。


たとえば、LinkedInやWantedlyなどのプラットフォームはダイレクトリクルーティングの典型例です。これらの媒体を活用することで、企業は効率的に優秀なエンジニアにアプローチできます。これにより、求人広告やエージェントを使うのではなく、直接欲しい人材にアプローチできるため、時間とコストの削減が可能です。


ダイレクトリクルーティング媒体は、エンジニア採用を効率化し、適切な人材のスカウトに大いに役立ちます。特にエンジニア不足が深刻な現在、迅速に高スキルな人材を確保するためには、これらの媒体を効果的に活用することが重要です。


2.求人サイト媒体


求人サイト媒体では、一度に多くのエンジニアにリーチできる点が大きな利点です。求人サイトは、多くの求職者が登録しているため、幅広い人材にアプローチでき、短期間で多数の候補者から反応が得られます。


たとえば、エンゲージやリクナビNEXTなどの求人サイトは、多くのエンジニアが登録しており、企業は効率的にスカウトを行うことができます。幅広い層にアプローチできる求人サイト媒体を利用して、多くのエンジニアにスカウトを行いましょう。


エンジニア採用向けスカウト媒体の比較


エンジニア採用向けスカウト媒体の特長と料金体系を比較し、それぞれの特徴を理解しましょう。


特徴コスト
LinkedinLinkedinは2003年にリリースされたアメリカ初のビジネスSNSです。日本駐在の外国籍のエンジニアやバイリンガルのエンジニアが多く、日本国籍だとCTOやVPoEクラスなどの非常にハイスペックな方が多いです。料金は非公開です。
BIZREACHBizreachは、150万人以上のデータベースを持つハイレイヤー向けのスカウト媒体です。もともとは、『年収1,000万円以上の有料会員制求人サービス』として始まりましたが、年収制限はありませんが、年収1,000万円以上のユーザーが多数登録しています。スタンダードプラン6ヵ月契約:利用料85万円12ヵ月契約:利用料153万円
プレミアムプラン6ヵ月契約:利用料140万円12ヵ月契約:利用料252万円
WantedlyWantedlyは「共感の媒体」を掲げている媒体で、給与や待遇の掲載を禁止しているのが特徴です。そのため、求人の条件ではなく、自社のカルチャーに合った人材を得ることができます。ライトプラン利用料30万円
レギュラープラン利用料60万円
プレミアムプラン利用料120万円
※6ヵ月契約の場合
dodaダイレクトdodaダイレクトは、日本最大級のスカウト会員データベース(最大約345万人)に企業が直接アクセスし、転職希望者の登録情報(現職種、スキル、居住地、年収など)を確認した上で、直接スカウトメールが送れるサービスです。開封率75%で開封率も応募率も高いのが特徴です。ライトプラン(2ヵ月):80万円スタンダードプラン(6ヵ月):180万円プレミアムプラン(12ヵ月):330万円


LinkedIn】


LinkedInの公式HP


出典:LinkedIn


Linkedinは2003年にリリースされたアメリカ初のビジネスSNSです。日本駐在の外国籍のエンジニアやバイリンガルのエンジニアが多く、日本国籍だとCTOやVPoEクラスなどの非常にハイスペックで高い技術力をもった方が多いです。


【コスト】


料金は非公開です。


【BIZREACH】


Bizreachの公式HP


出典:Bizreach


Bizreachは、150万人以上のデータベースを持つハイレイヤー向けのスカウト媒体です。もともとは、『年収1,000万円以上の有料会員制求人サービス』として始まりました。現在は、年収制限はありませんが、年収1,000万円以上のユーザーが多数登録しています。ハイレイヤー向けのスカウト媒体であるため、即戦力となる人材を採用することができます。


【コスト】


スタンダードプラン


6ヵ月契約:利用料85万円


12ヵ月契約:利用料153万円


プレミアムプラン


6ヵ月契約:利用料140万円


12ヵ月契約:利用料252万円


【Wantedly】


Wantedlyの公式HP


出典:Wantedly


Wantedlyは「共感の媒体」を掲げている求人媒体で、給与や待遇の掲載を禁止しているのが特徴です。そのため、求人の条件ではなく、自社のカルチャーに合ったエンジニア人材を得ることができます。


【コスト】


初期費用なしの月額制の媒体で、「ライト」「スタンダード」「プレミアム」の3つにわかれています。


ライトプラン:利用料30万円


レギュラープラン:利用料60万円


プレミアムプラン:利用料120万円


※6ヵ月契約の場合


【dodaダイレクト】


dodaダイレクトの公式HP


出典:dodaダイレクト


dodaダイレクトは、日本最大級のスカウト会員データベース(登録者数最大約345万人)に企業が直接アクセスし、転職希望者の登録情報(現職種、スキル、居住地、年収など)を確認した上で、直接スカウトメールが送れるサービスです。開封率75%で開封率も応募率も高いのが特徴です。


【コスト】


ライトプラン(2ヵ月):80万円


スタンダードプラン(6ヵ月):180万円


プレミアムプラン(12ヵ月):330万円





自社に適したスカウトサービスの選ぶ際のポイント


自社に適したスカウトサービスを選択することは重要です。スカウトサービス選定のポイントを以下の2つを紹介します。


  • 採用基準を明確化する
  • ほしい人材がデータベースに存在しているか


1.採用基準を明確化する


はじめに、採用基準を明確化することがスカウト採用の成功に繋がります。採用基準が曖昧であると、求める人材像が不明確となり、適切な候補者を見つけることが難しくなるからです。採用基準を明確にし、ターゲットの情報を絞り込むことができたら、どのようにアプローチするべきかを考えることができます。


また、求めている人材によって適したスカウトサービスが異なるため、採用基準やターゲットを明確にすることは重要だと言えます。


2.ほしい人材がデータベースに存在しているか


スカウトサービスを選ぶ際に、必要なスキルや経験を持つ人材がデータベースに存在しているかどうかを確認することが重要です。スカウトサービスによって特徴は異なります。そのため、どのような人材の採用を求めている企業向けなのかをきちんと確認し、自社に合ったスカウトサービスを選び、活用することが重要です。


たとえば、カルチャーフィットを重視する企業にとっては、共感型採用を行うことができるWantedlyがおすすめです。また、多言語を話すことができるグローバルなエンジニアを求めている場合には、Linkedinの活用が良いでしょう。


このように、ほしい人材が多く登録するスカウトサービスを探し、活用することが重要です。




エンジニア採用を成功させるスカウトのコツ


エンジニア採用を成功させるスカウトのコツを以下の6つ紹介します。


  • スカウトメールを送る時間に気を付ける
  • アクティブな会員にスカウトメールを送る
  • 条件を絞り込みすぎない
  • 特別感のある文章にする
  • 目を引く件名にする
  • 現場のエンジニアにレビューしてもらう


1.スカウトメールを送る時間に気を付ける


スカウトメールを送る時間に気を付けることは、エンジニアに対しての効果的なアプローチを行うために非常に重要です。エンジニアは多くの場合、忙しい仕事スケジュールを抱えているため、仕事中や深夜に送られるメールは見落とされる可能性が高くなります。そのため、最適なタイミングでメールを送ることで、開封率や返信率を向上させることができます。


具体的には、以下の時間帯がおすすめです。


  • 休日の午前中
  • 平日の昼休み
  • 夕方の退社時間


エンジニアにとってメールを確認しやすい時間帯を狙って送ると効果的です。


たとえば、午前10時から12時の間にメールを送ると、多くのエンジニアが一日のスケジュールを調整しやすいため、メールに素早く気づいてもらえる可能性が高まります。また、休日や退社後の時間に送ることで、プライベートな時間に余裕を持ってメールをチェック、返信することができるので、こちらも有効です。スカウトメールの送信時間帯をしっかりと計画し、エンジニアにとって最も受け入れやすいタイミングでのアプローチを心がけましょう。


2.アクティブな会員にスカウトメールを送る


スカウトメールを送る際には、アクティブな会員をターゲットにすることが重要です。これは現在の仕事に不満を持っている可能性が高く、転職を真剣に検討している人が多いためです。


たとえば、最近ログインしている、プロフィールを更新しているメンバーにスカウトメールを送ることで、返信率が高まることが期待できます。アクティブな会員にメールを送ることで、効率的な採用活動を実現しやすくなります。


3.条件を絞り込みすぎない


スカウトの際に条件を絞り込みすぎることは避けるべきです。条件を厳しく設定しすぎると、条件に合う候補者が絞られてしまい、優秀な人材を見逃す可能性が高まります。また、スカウト採用の目的は潜在的な優れた人材を見つけることにあるため、条件を緩めることで多様な候補者にアクセスできるようになります。


たとえば、特定のプログラミング言語の経験年数や技術スタックを厳しく限定してしまうと、それ以外の優れたスキルセットを持つ候補者が除外されることがあります。その結果、実力があるのに条件に合わないためにスカウトできないという問題が発生します。


スカウトの際は、条件を緩やかに設定し多様な候補者にアプローチすることで、採用の幅を広げましょう。条件が少しでも緩やかであれば、より多くのエンジニアと接点が持てる可能性が高まります。これにより、企業にとって最適な人材を見つける機会が増え、結果的に効率的な採用活動を実現させることができます。


4.特別感のある文章にする


エンジニアが惹かれるスカウトメールを作成するためには、特別感のある文章を心がけることが重要です。エンジニアは他の職業と比べて引く手あまたであり、多くのスカウトメールを受け取っているため、一般的な内容では埋もれてしまうからです。


具体的なエンジニアのスキルや経歴に言及すると、受け手に「この企業は自分のことをよく理解している」という印象を与えることができます。たとえば、「あなたのJavaの経験は、当社が進行中のAIプロジェクトにとって非常に貴重です。リモートワークが可能で、自由な働き方が自慢の当社で、あなたの実力を十分に発揮していただける環境です。」というように、エンジニアのスキルセットと企業のプロジェクトを具体的に繋げることで、特別感を持たせることができます。また、企業のビジョンや文化に関連する特別なエンジニアに向けたメッセージも効果的です。


エンジニアが惹かれるスカウトメールを作成するためには、受け手に特別感を与えることが重要です。具体的かつ個別的な内容を盛り込み、エンジニアの興味を引き出す工夫を凝らすことで、返信率を向上させることができるでしょう。


5.目を引く件名にする


エンジニアのスカウトメールの件名は、目を引く工夫が必要です。エンジニアは多くのスカウトメールを受け取っているため、開封してもらうためには目を引く件名が重要です。件名が魅力的でなければ、メールを開封せずにスルーされる可能性が高くなります。


たとえば、「【特別オファー】あなたのスキルを活かせるポジションがあります」といった具合に、特別感や具体的なメリットを示すことで開封率を上げることができます。他にも、「あなたの経験にぴったりの案件」というように、受け取った本人にとって関連性が高いことを示すと効果的です。件名を工夫することで、エンジニアの興味を引き、スカウトメールの開封率を高めましょう。


6.現場のエンジニアにレビューしてもらう


スカウトメールを送る前に、現場のエンジニアに内容をレビューしてもらうことは非常に重要です。実際に現場で働くエンジニアがレビューを行うことで、技術的観点からも正確な情報を提供でき、ターゲット層にとって魅力的な内容に仕上がるからです。


たとえば、特定の技術やツールについて詳細を書いている場合、その技術に精通しているエンジニアがチェックすることで、内容の正確さや専門用語の使用が適切であることを確認できます。また、エンジニア特有の用語や表現、仕事に対する理解度が高まることで、受け取る側のエンジニアに「自分のことを理解してくれている」と感じさせ、反応率が向上する可能性があります。


正確でターゲットエンジニアに響くスカウトメールを作成するためには、現場のエンジニアのレビューが不可欠です。彼らのフィードバックを取り入れることで、スカウトメールの内容がよりリアルで具体的なものになり、応募者の心を動かすメッセージを送ることができるでしょう。




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株式会社Crowd Mooveの公式HP


出典:株式会社Crowd Moove


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まとめ


ここまで、エンジニアの採用にスカウト採用が適している理由やスカウトサービスの選び方を紹介してきました。IT人材が不足しており、エンジニアの採用が難しくなっているからこそさまざまなアプローチ方法を模索していく必要があります。本記事で触れた内容に留意しながら、自社の希望に合う優秀な人材の採用に向けて採用活動を行っていきましょう。


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